キーマンに聞く BPO市場の未来

2024年10月号 <第2特集>

第2特集

キーマンに聞く
BPO市場の未来

「人工」から「ソリューションビジネス」へ──
反転攻勢も不透明さ際立つBPO市場の行方

市場創出以来、最大の特需は過ぎ去った。コロナ関連需要が収束した現在、BPOベンダー各社の経営は決して楽ではない。人手不足を背景に一定の需要拡大は期待できるものの、中長期的に見ると主力である人材供給は自動化のトレンドを受けて縮小が確実。主要各社は、プラットフォーマーやコンサルティングを含めたビジネスモデルの転換を急いでいる。

 コールセンター向けBPO市場創出以来、最大の特需は過ぎ去った。2023年度の主要各社の売上高・利益はともに、ごく一部を除いて前年度を下回っている。

 各社は、新たな需要拡大に向けてさまざまな打ち手を探っているが、反動をカバーするほどの効果は見られない。もともと、コールセンター向けのBPO市場は、その歴史をたどると古くはマイライン、年金不払い、国政選挙時の世論調査など、数多の「特需」に支えられて成長してきた。具体的には、「期日までに数百人、揃えてくれ」というニーズに対応する「人工(にんく)」ビジネスモデルによって市場が成長してきた。コロナ対応は、市場創出以来、最大の特需だったといえる。

 今後の焦点は「降って湧いた特需ではない、自ら作り出すニーズと市場」の発掘にある。主要各社は、従来の「1人あたり/1時間あたり/1案件あたり」というビジネスから脱却すべく、BPOの適用範囲の拡大に取り組んでいる。

 具体的には、(1)親会社、あるいはITベンダーとの協業によるクラウド基盤、生成AIなどの最新IT駆使したプラットフォーマー、(2)VOC活用をはじめとしたコンサルティング、(3)(1)(2)と、人材を含めた現場オペレーションを抱き合わせて提供できる総合力──の訴求だ。

 トップ5社のキーマンが口を揃えたこの新戦略に、どの程度の活路を見出すことが可能なのか。また、コロナ期間中に相次いださまざまな不祥事(データ改ざん、過大請求、大規模情報漏えい)からの信頼回復の手段は──主要5社の戦略を検証する。

図 2023年度売上高上位10社
図 2023年度売上高上位10社

キーマンインタビュー

“白地のない市場”をどう切り拓くか──
「営業力」「現場力」を高める取り組み
田渕 和彦 氏
トランスコスモス
常務執行役員
CX事業統括 副責任者
田渕 和彦 氏
コロナ特需終了で“新ステージ”へ移行
カギは「データドリブン」による課題解決
網野 孝 氏
アルティウスリンク
代表取締役社長
網野 孝 氏
「生成AI市場はまだ成立していない」
ユーザー企業参画型施策でマーケット創出を狙う
加藤 寛 氏
ベルシステム24
執行役員
デジタルCX本部
本部長
加藤 寛 氏
「システム×オペレーション」の一体運営で
付加価値あるデータ利活用を訴求
丸山 英毅 氏
TMJ
代表取締役社長
丸山 英毅 氏
コロナ特需反動と情報流出事案
厳しさ続くも「総合力」活かして反転攻勢
長徳 慎二郎 氏
NTTマーケティングアクトProCX
代表取締役社長
長徳 慎二郎 氏
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2024年09月20日 00時00分 公開

2024年09月20日 00時00分 更新

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