ZVC JAPAN、『Zoom Experience Day Summer』を開催

ZVC JAPAN(東京都渋谷区、下垣典弘代表取締役会長兼社長)は、ハイブリッドイベント『Zoom Experience Day Summer』を開催した。オンラインとオフラインの合計で約1200人が参加。各セッションを通して働き方のトレンドとともにコミュニケーションプラットフォーム『Zoom』の最新機能、活用例を紹介した。

 

下垣氏
ZVC JAPAN代表取締役会長兼社長の下垣典弘氏

 

キーノートは、「未来の働き方に向けたAIの活用とコミュニケーションの総点検」と題して、下垣氏による講演と先進的なZoom活用をしている井村屋グループと東京大学の事例を紹介した。下垣氏は、「顧客体験(CX)領域において、今後2年間でAI分野に対する投資は、70%以上増加する」と言及。また、2030年には、AIの投資コストが現在の20倍に膨れ上がるという予測にも触れ、「プラットフォームに搭載しているAI Companionを(有料ユーザーは)無償で利用できることはZoomの価値」と強調した。

 

 さらに、ハイブリッドワークの定着による働き方の変化に触れ、「コミュニケーションの合理化」「生産性の向上」「従業員エンゲージメントの向上」「人と会う時間の最適化」の4つを達成するためのチームワークの再構築を提唱。Zoomの最新機能として、AI Companionを活用したコラボレーション機能を利用できる『Zoom Workplace』や、近日提供開始予定の文書やWikiの作成に加えワークフロー管理が可能なワークスペース『Zoom Docs』を紹介した。下垣氏は、「今後も、企業の従業員が仕事をもっと楽しめるようになる基盤として強化していきます」と方針を述べ、Zoomプラットフォームの全体像を示した。また、AIを活用したCXの実践例として、オムニチャネルコンタクトセンター『Zoom Contact Center』の流れを解説。『Virtual Agent』によるチャットの自動対応から、オペレータの応対支援、応対履歴の要約、管理者へのインサイトの提供まで網羅的に提供できることを示した。

 

 
画面Zoomプラットフォームの全体像


井村屋グループは、デジタル戦略室 執行役員常務 デジタル戦略室長の岡田孝平氏が登壇し、2018年から、Zoomをグループ全体のコミュニケーション基盤とするべく、活用範囲を拡大していった経緯を追った。このほど既存のオンプレミス型グループウエアを『Zoom Workplace』に刷新することを決定。岡田氏は、「海外拠点の現地採用社員も含め、Zoom上にコミュニケーションを統合することによりグループシナジーを高めたい」と強調した。

 

井村屋グループ
井村屋グループ デジタル戦略室 執行役員常務 デジタル戦略室長の岡田孝平氏

 

東京大学は、Zoom Contact Centerの第一号ユーザーとして、導入のビフォーアフターを解説した。コロナ禍において、オンライン授業であっても対面授業と同じ成果が得られるように、情報システムの活用に関する案内や情報を集約した総合案内サイト『utelecon』のサポート窓口にリプレース採用。情報システム本部 副本部長 准教授 uteleconプロジェクト担当の玉造潤史氏は、「正しい情報をより少ない回数で提供することを前提として、3つのツールに分散していたコミュニケーション機能をZoomに統合しました」と強調。コンタクトチャネルは、チャット/チャットボット、オンライン通話、メールの3つを用意。問い合わせは、学生スタッフで構成される「コモンサポーター」が対応し、必要に応じて教職員に引き継いだり、適切なチャネルに誘導する。システム導入・構築に携わった同プロジェクト 学生スタッフ(大学院総合文化研究科 修士2年)の徳永紗英氏は、「外注はせずに学内のリソースで構築し、半年で実運用に進められました」と振り返りつつ、1つのシステムにコミュニケーションを統合することによるサポートの品質向上効果を説明した。
  

300学生スタッフ様
東京大学 情報システム本部 副本部長 准教授 uteleconプロジェクト担当の玉造潤史氏、同大学大学院総合文化研究科 修士2年の徳永紗英氏
 

ZCC
『Zoom Contact Center』を活用した東京大学『utelecon』のサポート窓口の流れ

 

プログラムの最後を飾るパネルディスカッションでは、愛媛県宇和島市長の岡原文彰氏、シェアリングエコノミー協会代表理事の石山アンジュ氏、下垣氏の3人が「人生100年時代の新しい働き方、市民サービス、リスキリング」をテーマに、さまざまな角度から議論を交わした。

このほか、スペシャルセッションでは、日本電気 執行役 CorporativeEVP 兼 CIO コーポレートIT・デジタル部門長の小玉 浩氏が、AI活用とコミュニケーション変革によるコーポレート・トランスフォーメーションの全容を説明。事例セッションでは、テテマーチ マーケティング部 ゼネラルマネージャー/マーケティング・ディレクターの出口 潤氏と司法書士法人 みつ葉グループの保坂勇太氏がクラウド電話『Zoom Phone』の活用、明星大学情報学部データサイエンス学環 教授の山中脩也氏、iPresence代表取締役社長のクリストファーズ・クリスフランシス氏はハイブリッドイベントプラットフォームである『Zoom Events』の活用について、それぞれ導入経緯と効果を述べた。

会場内展示エリアの各ブース、Zoomに関するセッションを実施するZoomシアターには、来場者が絶え間なく訪れ、熱心に説明を聞く姿が多くみられた。また、休憩スペースでは、ドリンクやアイスが振る舞われ、多くの人が暑さを凌いだ。

2024年07月25日 12時00分 公開

2024年07月25日 12時00分 更新

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