生成AIの認知率は6割超も利用率は9%――生活者1万人アンケート調査(野村総合研究所)

野村総合研究所(東京都千代田区、柳澤花芽代表取締役社長)は「生活1万人アンケート調査」を実施、コロナ渦前後での生活の変化を調査した。同調査は1997年以降、3年に1回に実施しており、今回が10回目。実施時期は2024年8月で、回答のなかから「AIとの付き合い方」に関する調査を抜粋する。

■生成AI認知率は61%、利用率で9%

生成AIの全体の認知率は61%であるものの、利用率は9%にとどまる。また、利用率としては、10代・20代では20%台に達しているが、年代が上がるほど利用率は低くなる。

生成AIの認知・利用率(年代別) (出典:野村総合研究所)

■若年層ではメリットへの期待があるが、シニア層では不安が強い

生成AI活用のポジティブな面について、30代では「業務効率・生産性を高める」という具体的なメリットを想定する一方で、10代・20代では「暮らしを豊かにする」「よりよい社会をつくる」といった抽象的なメリットをイメージする傾向が垣間見える。一方ネガティブ面では、年代が若いほど「人間の仕事を奪う」ことを危惧している傾向がありそうだ。

AIに対するイメージ(年代別、複数回答)(出典:野村総合研究所)

消費活動においては、オンラインショッピングを中心に買い物でもAIによるサポートがみられるようになってきたが、「AIと会話しながら買い物することに抵抗はない」と考える回答者は全体の23%。10代から30代では4割弱であるのに対し、年代が上がるほど抵抗感が強くなる傾向にある。

「AIと会話しながら買い物することに抵抗はないか」の回答割合(年代別) (出典:野村総合研究所)

(参考)その他の項目については次の通り。

■収入の見通しはよくなっているものの、景気の見通しは回復していない

・今年から来年にかけて家庭の収入見通しは各企業の賃上げの影響か、回復傾向

・景気は増税や円安、物価高もあり、改善傾向にあるもののコロナ以前には戻らず

■余暇の楽しみとして「街レジャー」が回復するも、海外旅行は回復に至らず

・グルメや芸術鑑賞、カラオケなどの「街レジャー」は大幅回復

・国内旅行は回復したが、海外旅行は回復せず

■推し活を背景にこだわり志向の「プレミアム消費」「徹底探索消費」スタイルが増加

・同社で設定した「4つの消費スタイル」の構成比変化では、こだわりがなく安さを重視する割合が減少、付加価値には対価を払う「プレミアム消費」、情報を収集し、気に入ったものを安く買う「徹底探索消費」が増加

・若い世代や女性を中心に推し活へのエネルギーが高く、こだわり志向の消費を後押し

2025年01月16日 13時55分 公開

2025年01月16日 13時55分 更新

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