委託元&識者に聞く!「BPOと共創する方法」前編

2024年6月号 <Discussion/座談会>

座談会 <BPOと共創する方法・前編>

実践者に聞くBPO活用のコツ
“選び方”と“付き合い方”のあるべき姿

コンタクトセンター運営の委託は、「丸投げ」でない限り、悩みは尽きない。委託先の選定、稼働後のチェックや付き合い方。近年は不祥事や事件も相次いでいるだけに、受委託の関係性は見直すべきタイミングといえる。委託元の担当者と、受委託双方を経験した有識者が議論した。

<BPOと共創する方法・後編 はこちら>

<出席者>(順不同)

篠田 諭 氏
篠田 諭
NTT東日本
ビジネス開発本部 CXビジネス部
業務DXサービス担当 担当課長
東日本電信電話株式会社(NTT東日本)にてSE、システム開発統括、当社サービスのコンタクトセンターのマネージャー等を経験。2018年より現職にてコンタクトセンターを活用したサービス「おまかせ はたラクサポート」等の開発責任者として従事。
松村 國臣 氏
松村 國臣
カゴメ
東京本社 営業本部 健康直送事業部
フルフィルメントグループ
課長
化粧品通販会社を経て2008年にカゴメに入社。現在は、コンタクトセンター、物流、システム、決済などD2C事業のフルフィルメント業務に従事。コンタクトセンター管理では、ベンダー選定やKPI管理、デジタル推進等を行っている。
永倉 俊幸 氏
永倉 俊幸
Wave Assist
代表
大手テレマーケティング会社、外資系生命保険会社勤務を経て、2024年2月よりWave Assist代表。クライアント側でのオペレーション経験やプロジェクトリードの経験、BPOベンダーでの営業・オペレーションのマネジメント経験を活かして、現在は、IT企業を含めた多くの企業の顧問やアドバイザーとして、企業のDX戦略支援、経営課題解決の支援を行っている。

<モデレータ> コールセンタージャパン編集部

──BPOベンダーにコンタクトセンター運営を委託しているNTT東日本の篠田さんと、カゴメの松村さん。そして、委託元と受託元の両方の経験のある永倉さんにお集まりいただきました。まずは自己紹介をお願いします。

篠田 NTT東日本のビジネス開発本部で、当社が提供するサービス開発部門に所属しています。ITやSaaSに関連するテクニカルサポートを中心に、コンタクトセンターを活用したサービス開発や運営全般を担当しています。

 私が統括する担当のテクニカルサポートは、キューアンドエー様を中心に業務委託しています。最大250席規模を依頼しておりますが、当社全体では、さらに大きなセンターを運営いただいています。顧客管理システムは、(NTT東日本が)用意した環境を使っていただき、電話設備関連は当社設備に加え、業務に応じてキューアンドエー様が導入したクラウドPBXも活用しています。

松村 カゴメの通販事業部門で、コールセンターだけでなく、システムや物流、決済などのフルフィルメント業務を管理しています。

 当センターは、野菜ジュースやサプリメントなどの通販商品が注文されてから、お客様に届くまでのプロセス全般を担っております。センターでは、インバウンドとアウトバウンドを、計4社に委託しています。最大の委託先は約150席となり、通販事業全般を受け付ける窓口ダイアルと、バックヤード業務をお願いしています。

永倉 大手テレマーケティング企業、外資系生命保険会社にて、コールセンターやバックオフィスの統括、プロジェクトマネジメントのリードなどに長年従事してきました。現在は独立し、約40社の企業の顧問やパートナーをしています。さまざまな業種、業態の企業様へDX関連のプロダクトや、ソリューションの導入支援、アドバイスを行っています。

委託するメリットは
ノウハウ、スピード感、コストの3点

──BPOベンダーに運営を委託するメリットや目的を改めて伺います。

篠田 センター運営には、ノウハウ、構築や改善のスピード感、コスト管理の3つの観点が欠かせません。この3点をふまえつつ結果を出すためには、プロであるBPOベンダーにお願いするのが最も近道だと考えています。(BPOベンダーは)運営のノウハウを長年、蓄積しているので、拠点の立ち上げや拡張も短期で実施可能です。自社でいちから構築するよりも、設備や人員の面で迅速かつ確実で、かつ費用を抑えることができます。

 いちばん分かりやすいメリットが、当社が委託しているような専門領域のサポートだと思います。自社のグループ企業も含めて、複数の委託先をマネジメントしていますが、キューアンドエー様にはテクニカル業務に加えて、人事労務や経理の知識が必要な応対業務も依頼しています。自社で両方の知識を持つ人材を集め、育成するのはかなり難易度が高い。委託することでセンターの立ち上げも早期に完了できました。

松村 同じく、さまざまな実績や、運営のノウハウを兼ね備えた企業に委託するのが、最も効率的だと思います。というのも、立ち上げ当初から質の高い応対が可能だからです。

 例えば、センター運営に必要なスタッフの採用や育成ひとつをとっても、自社にはノウハウがありません。私たちは、マーケティングや企画に注力し、コールセンターの実務はそれぞれのプロにお任せしたいと考えています。さらにPBXといったITソリューションや、設備を備えた各社に委ねた方が時代に即した対応が行えると考えています。

永倉 おふた方とも、BPOベンダーを上手に選定し、良いお付き合いをされている印象です。ほとんどのBPOベンダーは、業務の立ち上げの迅速さ、運営ノウハウ、コスト感を“売り”にしています。しかし、これらを、企業の期待通りに実現していくのは難易度が高く、ベンダー企業によって差も生じます。ですから、しっかりと実践できる企業をパートナーに選び、そのうえ事業を展開できている点でも、それぞれの見極めは素晴らしいと思います。

セキュリティは当たり前
チャレンジングな姿勢も欠かせない

──選定基準について教えてください。

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会員限定2024年05月20日 00時00分 公開

2024年05月20日 00時00分 更新

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