サンリオ 田口 歩 氏

2025年2月号 <インタビュー>CRM実践のカギは 「送客」ではなく「追客」

田口 歩 氏

サンリオ
ブランド管理本部 ファンベースマーケティング部
顧客体験プラットフォーム戦略推進担当
田口 歩

(Ayumu Taguchi)国際データ通信事業者のエンジニアとしてスタート。外資系スタートアップにて動画配信事業など経験。イグジスト・インタラクティブの代表取締役を経て、アイ・エム・ジェイの執行役員を歴任。2012年、サンリオ入社。オウンドメディアの統括、会員サービスを立ち上げる。現在はCRM活用とファンとのエンゲージメント向上に注力。

“令和のCRM”実践キーワードは
「送客」ではなく「追客」にあり!

インターネットやスマートフォンの登場により、世の中は大きく変わった。それに伴いマーケティング手法も激変し、「消費者がトレンドを作る時代」とサンリオでCRMやWebマーケティングを担当する田口 歩氏は語る。デジタルと実業の融合を果たした同社でのCRM活用、キャラクタービジネスの変化や考え方について聞いた。

──ハローキティの誕生50周年が話題ですね。

田口 当社は1970年代から多くのキャラクターを生み、ハローキティに代表される、人気が高く息の長いキャラクターに支えられてきました。しかし今は、空前のキャラクターブームです。毎日のように、新しいキャラクターが誕生しては消えていく。消費者の“好き”も多様化する傾向にあります。

 当社も、キティが主役でいればいい状況ではありません。そこで、好きなキャラクターを投票してもらう「サンリオキャラクター大賞」を中心に、“キャラクターの多様化”に努めました。その結果、過去に生まれたキャラクターの人気が突然、再燃する現象が起き、新たな顧客体験をもたらしています。この大賞をきっかけに、1989年に生まれたポチャッコの人気が再燃し、2024年は2位にランクイン。企業とコラボレーションするなど好調です。

「モノを売る」から「体験」へ
狙いは“サンリオ時間”の拡張

──キャラクターグッズ販売やライセンスビジネスの動向は。

田口 現在も、その2つは、大きなビジネスの軸ですが、「体験」も重視しています。お客様に、サンリオのみが提供できる体験をお届けし、関わる時間、想起いただける時間である「サンリオ時間」を増やしてもらえるかが重要だと認識しています。例えば、ピューロランドを“推し活”の聖地と捉えてもらうような、ワクワクする体験を、個々のニーズに応えて提供したい。そのためには、お客様のことをもっと深く理解しなければならない。その仕組みのひとつが、会員アプリの「Sanrio+(サンリオプラス)」です。

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会員限定2025年01月20日 00時00分 公開

2025年01月20日 00時00分 更新

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