問い合わせ窓口格付け調査──旅行代理店業界
旅行代理店業界の格付け調査は、総じて低評価。Webサポートは、全項目が2023年全業界平均を大きく下回り、問い合わせ窓口も放棄率以外のすべての項目が全業界平均を下回っている。そうした中でも3ツ星企業はあり、品質向上に向けた取り組みが進んでいる。今後、旅行代理店業界のカスタマーサポートのレベルアップが期待される。
HDI-Japanは、2024年6月、旅行代理店業界の公開格付け調査を行った。
今回は「海外旅行を検討する際の申込み前の問い合わせ」という前提で実施。調査にあたっては、専門審査員、一般審査員のべ115人が旅行代理店各社のWebページを確認し、また、それぞれの窓口に問い合わせた。そのうえで、Webサポート5項目を評価。さらに、問い合わせ窓口のパフォーマンス5項目、クオリティ5項目の評価を行っている。
Webサポートは、3ツ星3社、2ツ星7社という結果で、1ツ星、星なしは該当がなかった。旅行代理店業界は、2023年全業界平均と比べて、全項目が低評価となった。
Webサポートで高評価のところは、旅の情報を楽しみながら見つけられ、初心者向け情報が一目で分かる。また、検索を利用して顧客ニーズに合わせた情報入手ができる。一方、低評価のところは、情報を見つけづらく、初めて利用する人には分かりにくい。FAQ検索が大量ヒットして利用しにくく、期待した情報を得られない。また、詳細情報を得るのに手間と時間がかかる。
問い合わせ対応は、3ツ星4社、2ツ星5社、1ツ星1社という結果で、星なしは該当がなかった。旅行代理店業界は、2023年全業界平均と比べて、放棄率以外の項目はすべて下回っている。
クオリティで高評価のところは、積極的な情報提供で、前向きで、顧客の意図を理解した迅速な対応ができる。顧客のペースに合わせた丁寧で柔軟な対応で、対面のような顧客と一体感のある対応ができている。
一方、低評価のところは、電話対応窓口が細分化され探しにくかったり、電話の問い合わせ窓口がなく不便だったりした。一問一答の対応や事務的、機械的対応は満足度が低下した。また、テキスト対応では前向きさや寄り添いが乏しく、担当者ごとの対応にバラつきがみられるところもあった。
パフォーマンスで高評価のところは、電話はつながりやすくメールの返信も早い。初回コンタクトで解消でき、的確な説明で短時間で解決する。顧客に安心感を与えられる窓口で、情報提供が豊富で納得感があり満足度も高い。
一方、低評価のところは、時間帯によりつながりにくかったり、待ち時間が長く問い合わせをあきらめたりする。混んでいるときはコンタクトセンター側で切電するところもあった。担当者ペースの対応では満足度が低く、期待を超えるサービスにはなっていないところもあった。
旅行代理店業界の格付け評価は、Webサポートも有人窓口も総じて低い傾向にある。しかし、一部企業では品質向上に動き出しており、今後のレベルアップが期待される。
2024年08月20日 00時00分 公開
2024年08月20日 00時00分 更新
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