ZVC JAPAN
CX/EX向上のあらゆる手段を揃える!
Zoomのオールインワン戦略
「オムニチャネルを実践できている企業はまだ少ない」。そう指摘するのは、Zoom Video Communicationsの日本法人、ZVC JAPAN ZCXソリューション部ZCCセールス・スペシャリストの井出 透氏だ。複数のコンタクトチャネルがスタンドアロンで運用されているだけで、チャネル間が「分断」されているケースが大多数という。
この分断は、顧客の購買意欲の低下や不満を招く痛点となる。具体的には、「チャットから電話」「電話からビデオ」など、チャネルをまたぐ問い合わせがあった場合、後続チャネルではまず経緯を確認するためのコミュニケーションが発生している。顧客にとっても、人手不足で生産性向上が喫緊の課題となっているコンタクトセンターにとっても避けたい状況だ。
井出氏は、「顧客、現場の両視点において、コミュニケーションの一貫性を担保できるプラットフォームが求められています」と述べ、同社のCCaaS(Contact Center as a Service)『Zoom Contact Center(以下ZCC)』の設計思想と一致していることを強調する。
ZCCは、問い合わせを1つのエンゲージメントとして捉えることを特徴としており、シームレスな情報連携と応対履歴の統合保存が可能だ。例えば、「実物を見たほうがスムーズな場合はビデオ通話」「文字で確認したい場合はチャット」のように、問い合わせ内容や顧客の要望に応じて適切なチャネルにスムーズに接続。さらに、クラウドPBXソリューションの『Zoom Phone』との連携により、社内の他部門へのエスカレーションも1つのクライアント画面上で実行・処理できる。井出氏は、「インテグレーションなどの費用面においても、応対データの分析・活用面においても、“コミュニケーションジャーニー”統合の価値が今後さらに高まるとみています」と予測する。
直近では、AIを活用した回答提案機能「AIエキスパートアシスト」なども拡充し、日本でも順次提供を開始予定。AIは、“フェデレーテッドアプローチ”をとっており独自のエンジンとサードパーティ製のエンジンから製品ごとに最適なものをZoomが選択して組み込んでいる。「AIに限った話ではありませんが、企業がCX/EXを考えたときに、望む“道具(手段)”がすべて揃っており、即時に使える環境を提供していきたい」(井出氏)。
1月に最新のデモ環境を整備した施設『Zoom Experience Hub Tokyo』を開設。日本でのZCC提供開始から8カ月、機能強化と並行して、顧客の新規獲得およびパートナー開拓を強力に推進するためのカナメとなりそうだ。
2024年03月20日 00時00分 公開
2024年03月20日 00時00分 更新