
Part.1 <提言>
生成AIの普及は、センター長の役割にも大きな変革をもたらしている。効率化重視の運営管理から、顧客理解と価値創造を担う戦略組織へとセンターのミッションが進化。これに伴い、AIと人の分業を前提とした、オペレーションの再設計とCXのグランドデザインを主導する役割が強く求められている。Part.1では、生成AI時代におけるセンター長の役割と求められる5つのスキルについて整理する。
生成AI活用が本格化するとともに、センター長をはじめとするマネジメント層の役割転換も進んでいる。センター長は「運営責任者」であるとともに、「CX戦略責任者」へと役割を拡げつつある。
従来のコールセンターは、明確な階層構造のもとで運営されてきた。オペレータが顧客対応を担い、SV(スーパーバイザー)が現場の教育・管理を行い、センター長が全体の運営を統括する(図)。しかし、生成AIの登場によって、この構造は大きく変わり始めている。
AIが顧客対応の一部、あるいは大部分を担い、オペレータはAIのモニタリングや例外対応を行う。SVはAIと人材の双方を教育・管理し、センター長はAI活用を前提としたオペレーション全体の再設計を担うようになる。個々の役割がAIによって「エンパワー」されることで、より有機的な連携が必要になり、センター長には高度かつ俯瞰的な視点が求められるようになっている。

Part.2 <インタビュー>
生成AIは、顧客体験を大きく変えつつある。顧客は生成AIを活用して自己解決を試み、解決しない場合はコンタクトセンターに問い合わせる。その結果、問い合わせ対応には、より高度な理解や共感が求められ、顧客の声(VOC)の重要性も増す。こうした転換点において、センター長はその変化を主導する立場を担い、「管理者」から「変革の先導者」へと役割は高度化しつつある。先駆的な運営を行う4名に、果たすべき役割や取り組みを聞いた。
コンタクトセンターはこれまで効率性を重視してきた。しかし、生成AIの普及により顧客の自己解決が進み、その役割は変化している。
今後は高度な理解や共感が求められる対応や、VOCを経営価値につなげる役割が重要となる。そこで、有識者4名に話を聞いた。すると、全員がそろって「センターは『問い合わせ対応の場』から『顧客との関係構築の場』へ進化する」と指摘。評価軸も効率から関係性やエンゲージメント重視へ転換が必要とされる。さらに、センター長には、AI活用の判断力やVOCを事業に結び付ける力、変革を推進するマネジメント力が求められる。




会員限定2026年04月20日 00時00分 公開
2026年04月20日 00時00分 更新
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