セールスフォース・ジャパンは、提供するコミュニケーション・ツール「Slack」の新機能、「Slackbot」の日本での提供を開始する。ユーザーの業務コンテキストを理解し、情報検索から業務の整理、コンテンツ作成、アクションの実行までを支援するソリューションで、ビジネスプラスおよびEnterprise+を契約している顧客向けに段階的に開始する予定。
同社は昨年、人とAIエージェントが自然に協働できる世界の実現に向けたビジョンとして「Agentforce 360」を発表。Slackを会話の起点としてあらゆるナレッジやデータをリアルテイムで連携することで、AIをより身近に活用できる環境を目指すもの。Slack上での対話、やり取りされたファイルだけでなく、社内に蓄積されているさまざまなデータから業務に必要な情報を抽出、要約も可能。
今後はAgentforceはもちろん、AnthropicのClaude CodeやOpenAIのChatGPTなど、さまざまなAIエージェントと連携し、組織全体におけるAI活用の入口として進化させる方針だ。ユーザーは、用途に応じたAIエージェントやツールを個別に探す必要はなく、Slackbotに依頼するだけで複数のAIエージェントが連携、業務を遂行できるとしている。
開催されたプレス発表会では、Slackbotの活用シーンのデモが実施された。同社のマーケティング担当者がSlackbotの販売戦略を立案、共有するというシナリオで、プロジェクト用のチャンネルでのコミュニケーション内容を要約。その要約を踏まえて販売戦略まで立てるというもので、Salesforceに蓄積されたさまざまなデータを参照し、業種ごとの提案対象やアプローチ施策までを回答、実行すべきネクストアクションまで提案した。また、その内容をSlack Canvasでまとめるという指示にも応え、関連メンバーと共有するデモンストレーションだった。
発表会には、専務執行役員 製品統括本部 統括本部長の三戸 篤氏、製品統括本部 プロダクトマネジメント&マーケティング本部 プロダクトマーケティング マネージャーの鈴木晶太氏が出席し、Slackbotのセールスポイントやメリットを説明。

また、パイロットユーザーとしてすでに活用しているメルカルのAI Task Force Director、小泉 剛氏も出席し、利用シーンなどについて説明した。主な効果は、やはり資料作成や企画といった日常業務のスピードアップ。KPIはとくに設定していないが、「問い合わせ対応や資料作成時間の短縮度合いは数値として出ている」と強調した。
企業内におけるAIエージェント活用において、最も大きな壁となるのは「データ連携」、そして「使いやすいUI」だ。日常的に利用し、慣れているSlack上であらゆる業務アプリケーションからデータを取得し、かつAIが「次のアクション」まで立案するーーこうした機能はカスタマーサクセスの実践においても大きな効果が期待できそうだ。とくにBtoBのSaaS企業で活用されることの多いGmail、マイクロソフトのOutlook、Notionなどとのコネクタも登場予定で、利用価値の高い仕組みといえる。
2026年01月21日 12時32分 公開
2026年01月21日 12時32分 更新