コラム
第14回
クレームの多くは「内容」より、“話し方の印象”が引き金になります。実際、案内内容が正しくても“冷たい声”だとクレームになりますし、スクリプト通りでも“適当に聞こえる声”でクレームになります。
電話応対の研修を多数行ってきて分かったことは、クレームになる原因の多くが「共感がない」「心がこもっていない」と受け取られることです。つまり、この「共感力」こそが最大のキーポイントになります。
クレームになりやすい話し方の特徴(原因)
1. 声のトーンが低い・硬い
声が無表情だと「やる気がない」印象になります。顧客側は第1声の0.7秒で感情を判断すると言われており、クレームになりやすい人は、第1声から無愛想に聞こえることがほとんどです。
2. 間が不自然で、沈黙が長い
沈黙は「無視されている」と受け取られやすく、クレーム直行になることがあります。
3. 同じ言葉の繰り返しで、機械的に聞こえる
「申し訳ございません」「確認します」を連発すると、“心がこもっていない”と感じられます。
4. 事実説明だけで“感情への共感”が抜けている
「全く伝わっていない」と感じられ、怒りに変わることもあります。
そこで、クレームに発展させない“声と話し方7つの技術”をお伝えします。
① 共感 → 事実確認 → 解決案の順番で話す
人は「気持ちを理解された後」でないと、説明を受け取りにくいものです。順番を間違えるとクレームを呼びます。
② 沈黙を“肯定の相づち”に置き換える
「はい」「かしこまりました」「少々お待ちくださいませ」など、必ず“音”で存在を示すことです。
③ お客さまの温度に合わせて話速を変える
怒っている人 → ゆっくり丁寧に話す
急いでいる人 → 無駄なく簡潔に話す
“テンポの一致”はクレーム抑制に効果抜群です。
④ 言い換え力(ネガティブ→ポジティブ)+丁寧な表現
「できません」→「できる方法を探します」
「わかりません」→「確認してまいります」
「システムに反映されていません」→「この度はご迷惑をおかけし申し訳ございません。すぐに状況を確認し、最適なご案内をさせていただきます」
たったこれだけで印象は激変します。
⑤ スクリプトを“読む”のではなく“演じる”
声の強弱・抑揚・高さのコントロールを使うことで、同じ内容でも“温かさ”が伝わるようになります。
⑥ お客様の名前を呼ぶ/主語を入れる
「○○様がお困りの点ですね」など、顧客が“自分事として扱われている”と感じられます。
⑦ 相手が心地よく聞こえる声を出す
腹式発声で聞き取りやすい、滑舌が良いのはもちろん、相手にとって“感じよく聞こえる声”を出すこと。
クレームを防ぐ鍵は、“声が運ぶ感情”です。
内容が正しくても、声に温度がなければ人の心は動きません。逆にいえば、声や話し方を変えるだけでクレームは大幅に減り、顧客満足度は上がります。

会員限定2026年03月20日 00時00分 公開
2026年03月20日 00時00分 更新
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