コラム
第13回
電話応対では、視覚情報がない分、言葉が持つ影響力は対面以上に大きくなります。マイナスな表現を使うと相手に否定的な印象や不快感を与えてしまいますが、プラスの表現に言い換えることで、前向きで協力的な印象を与えられます。
今回は、電話応対で頻繁に使われるマイナス表現をプラス表現に言い換えるテクニックを解説します。
【基本原則】
できないことではなく、できることを伝えます。
【相手の立場に立った表現を選ぶ】
企業側の都合ではなく、お客様にとってのメリットや価値を伝える表現を選びます。
【クッション言葉を効果的に使う】
「恐れ入りますが」「お手数をおかけしますが」などのクッション言葉を添えることで、言いにくい内容も柔らかく伝えられます。
<場面別言い換え実例>
1. 対応できない・不可能な場合
-表現:「それはできません」→+表現:「あいにく〇〇は承っておりませんが、△△という方法でしたらご案内可能でございます」、「ご希望に添いかねる部分もございますが、できる限り対応させていただきます」
対応できない場合でも、代替案を提示することで「何とかしようとしてくれている」という印象を与えます。たとえ代替案が完璧な解決策でなくても、選択肢を示す姿勢が信頼につながります。
2. 時間がかかる・待たせる場合
-表現:「時間がかかります」→+表現:「お調べいたしますので、〇分ほどお時間をいただけますでしょうか」、「〇時までにはご用意できる見込みでございます」
具体的な時間を示すことで、見通しを持っていただけます。「少々」や「しばらく」といった曖昧な表現は不安を与えるため、できるだけ具体的な時間を伝えましょう。また、「お待ちください」という命令形ではなく、「お待ちいただけますでしょうか」とお願いする形にすることで、より丁寧な印象になります。
3. 勘違いや誤解を訂正する場合
-表現:「それは違います」→+表現:「少々分かりにくかったかもしれません。正確には〇〇となっております」、「説明が不十分で申し訳ございません。改めてご案内させていただきますと〇〇でございます」
誤解を訂正する際、「間違っている」と直接的に指摘するのではなく、説明が不十分だったという姿勢を示すことで、相手の面子を保ちながら正確な情報を伝えることができます。
4. 規則やルールで断る場合
-表現:「規則なのでできません」→+表現:「大変心苦しいのですが、〇〇という規定がございまして、ご希望に添いかねます」、「お客様のご要望は十分に理解しておりますが、社内規定によりまして対応が難しい状況でございます」
規則を盾にした断り方は、冷たい印象を与えます。気持ちに寄り添う姿勢を示し、理由も添えることで、納得していただきやすくなります。相手の状況や感情、緊急度などを見極めて、最適な表現を選ぶ柔軟性が必要です。

会員限定2026年02月20日 00時00分 公開
2026年02月20日 00時00分 更新