<インタビュー> Genesys社 Janelle Dieken氏

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2024年7月に開催されたGenesys主催のイベント「Xperience Tokyo 2024」にてインタビューを実施

──先ほど、航空会社のカスタマーサポートのデモを拝見しましたが、荷物が行方不明になったという不満をユーザーがSNSに書き込んだ際、ソーシャルリスニングで確認したスタッフがすぐに連絡したのと同時に、別のスタッフが荷物を追跡して見つけ次第、宿泊中のホテルに届けたという“プロアクティブ”なサービスに感心しました。
Janelle Dieken このようなサポート体制は現時点でも実現可能です。顧客がSNSに何か不満を書き込めば、それをきっかけに自動でサポートが得られるメッセージを発信したり、あるいは社内のしかるべきスタッフに通知してサポートする。これまでの顧客からの問い合わせに対応する受動的なサポート体制だけでなく、顧客の状況を察知したプロアクティブなサポートによってCXが改善され、顧客満足度をより高められます。

──顧客対応の自動化が進む一方で、オペレータの業務はより複雑化するのではないでしょうか。
Janelle Dieken Genesys Cloudには、オペレータを支援する多くの機能が搭載されていますが、なかでもAIと連携した「Agent Copilot」はオペレータにさまざまなノウハウを提供します。オペレータは対応マニュアルのすべてを頭に入れておかなくても、Copilotが何をすべきかを指示してくれます。一般的に、着台後のOJT研修は通常4~6週間かかるのが一般的ですが、AIの支援によって、育成期間をさらに短縮できるでしょう。終話後の後処理も自動化でき、効率化も可能です。

──Genesys Cloudの活用事例を教えてください。
Janelle Dieken ウエスタンシドニー大学では、在籍する学生のCXを大幅に改善しました。従来は有人による電話対応に限定され、放棄呼率も非常に高かったのが実情です。学生からは、電話のほかにWhatsAppやチャットでサポートしてほしいという要望も挙がっていました。そこで、Genesys Cloudによって、音声対話からメッセージ、メール、SMS、WhatsAppなど、多種多様なチャネルでシームレスにやり取りできるようになりました。その結果、平均応答速度は65%改善、放棄呼も45%削減でき、顧客満足度も90%まで向上しました。
 このほか、ヴァージン・アトランティック航空は、Genesys Cloudの採用により、問い合わせてくる意図を察知できるようになったことで、インタラクションが導入前と比べて220%増加、平均処理時間も50%削減でき、顧客満足度は28ポイントも向上しました。

──今後の顧客サポートの未来についてどのように展望されていますか。
Janelle Dieken 今後はAIを駆使して、顧客サポートのパーソナライズ化がより一層進むと予測しております。また、インバウンド対応にとどまらず、顧客が問題を抱える前に通知を送るなど、顧客の意図を事前に予測したサポートがさらに加速するでしょう。当社としてもAIによるCopilot機能を駆使することで、オペレータの負担を軽減し、より迅速かつ的確な対応を実現していきます。

2024年09月27日 15時58分 公開

2024年09月27日 15時58分 更新

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