コールセンター「DX化」の絶対条件 『シニアのデジタルシフト』講座 第27回

2024年7月号 <コールセンター「DX化」の絶対条件 『シニアのデジタルシフト』講座>

倉橋美佳

実践編

第27回

クレジットカード会社のアプリとWebの“UI”
ユーザビリティ向上に向けた改善点

新型コロナウイルス蔓延を経て、シニア層でもキャッシュレス決済が広がった。2023年のキャッシュレス利用の実態調査によると、他の年代と比較しても利用率が高いという結果が出ている。今回、キャッシュレス決済の中心となるクレジットカード利用について、シニアがどのように活用しているか、また、どのように利便性向上を目指すべきかなどを考察する。

PROFILE
ペンシル 代表取締役社長CEO
倉橋美佳
2003年ペンシル入社。2016年代表取締役社長COO及び台湾現地法人台灣朋守有限公司の総経理に就任。2017年シンガポール現地法人 Digital Marketing Think Tank Pte Ltd を設立、代表就任。

 長く「現金志向」が強かったシニア層にも変化がみられている。2023年に行われたキャッシュレス利用実態調査の結果がだ。年齢層別クレジットカードの利用状況は、18〜29歳での「よく利用している」「ときどき利用している」割合は76%で他の年齢層より少なかった。この割合は、30代以上の世代はいずれも8割を超えている。この2つの選択肢が最も多いのは60代、次いで70代で、「シニアは他の年代と比較するとクレジットカードをより多く利用している」ことがわかる。シニアにとってクレジットカード利用は重要な位置づけになっており、これから高齢社会が進むなか、クレジットカードの利用が多くなることで、利用明細の確認、限度枠の増枠、支払い方法の変更などの対応に追われるコールセンターは今まで以上に業務が増加することが推測される。

図 年齢階層別にみたクレジットカードの利用
図 年齢階層別にみたクレジットカードの利用

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会員限定2024年06月20日 00時00分 公開

2024年06月20日 00時00分 更新

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