2024年2月号 <インタビュー>

はせがわ 増田 年秀 氏

増田 年秀 氏
はせがわ
営業企画グループ CRMプロジェクトリーダー
増田 年秀
1994年に、お仏壇・お仏具を製作、販売する、はせがわに入社。エリア長、営業企画部長を経て、2022年4月より社内で新設されたCRMプロジェクトのチームリーダーに就任。ミッションとして掲げている「顧客と継続的で良好な関係を築く」ために、会員制度や公式アプリを立ち上げてCRM活動を進めている。

変貌する葬祭市場を「CRM」でけん引
スマホアプリがもたらす“つながり”の継続

少子高齢化と宗教観の多様化を背景に、冠婚葬祭ビジネスは大きく変化している。はせがわは、スマホアプリの提供を開始、CRMへの取り組みを強化した。購入者の「弔い」に寄り添い続け、遺族の新生活を支える。法律相談などの窓口を紹介するハブも担い、「生きる」ことを支援する新たなサービスの提供を目指す。

──少子化や価値観の多様化を背景に、「墓終い」といった言葉も生まれ、仏壇・仏具事業を取り巻く環境は大きく変化しています。ビジネス概況をどのように見られていますか。

増田 日本は今、超高齢社会で多死社会とも言われています。葬儀の件数自体は増加傾向にありますが、少子化によって1人あたりの葬儀にかかる負担が大きくなっていることから、「なるべく負担を軽減したい」という意識が高まり、単価は下落傾向にあります。とくに都心部では、寺院と個人の関係も希薄になり、価値観の多様化も重なって、従来通りに葬儀や法事を行うケースも減りつつあります。人口減少による長期的な市場縮小も免れません。宗教がベースにあるため、海外展開も難しい。事業継続のためには、新たな価値提供をしていくことが不可欠であると考えています。

──そこで、購入者データをベースにしたCRMに力を入れ始めたのですね。

増田 お仏壇・お仏具の購入機会は、人生でそれほど数多くはありません。多くの場合が一生に一度の買い物です。購入時には、多くの情報を調べられたうえ、販売店ともコミュニケーションを重ね購入されます。ご家庭の事情を詳しくお伺いするケースも多く、購入時には高い信頼関係が築けています。それが、購入後に希薄になってしまうのはもったいないと考えました。購入の動機は「ご供養」です。ご供養を十分に行えるようご支援し続けることが、弊社に求められているサービスだと思います。ご供養について分からないことがあった時、ネットで調べても杓子定規でわかりにくい情報しかない。「法事や仏事は何のために行うのか」「何を準備すればよいのか」など素朴な疑問を解消する手段がないのです。自分自身が執り行う立場になったときに初めて調べ、正しい情報を入手できないまま法要を迎える方は少なくありません。お仏壇・お仏具を購入していただいた方に、そうした情報を提供することで信頼関係を継続できると考え「お仏壇のはせがわ 公式アプリ」を開発、2022年にリリースしました。

CRMの目的は信頼関係の維持
アプリを通じ新生活をサポート

──アプリの具体的な機能について教えてください。

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会員限定2024年01月20日 01時24分 公開

2024年01月20日 01時24分 更新

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