2023年10月号 <事例研究>

桃谷順天館

事例研究

桃谷順天館

顧客との積極対話が企業価値を育む
風通しの良さで体現するファン育成術

「お客様の顔が見える接客術」に根ざした顧客対応を、コールセンターでも体現する桃谷順天館。スクリプトに頼らない接客スキルを武器に、注文対応のほか、顧客の肌質に応じた商品の提案など、個別カウンセリングも実施している。顧客との深い付き合いを大切にしている企業風土を醸成し、座談会や工場見学など、対面で接するイベントも盛んだ。

 化粧品事業を展開する桃谷順天館(大阪府大阪市中央区、桃谷誠一郎代表取締役社長)は、「こころ彩る美肌創りを通じて人々の幸せに貢献します」の企業理念の下、年齢・性別を問わず技術力・研究開発力に裏打ちされた高品質な商品が売りだ。事業ドメインは図1の通り。一般流通およびAmazon公式サイトによるEC事業を通して販売中の「明色化粧品」や、バラエティショップを中心に販売している「ジュネフォース」、Webサイトと電話からの通信販売限定ブランド「RF28」、そして商品の企画提案から納品まで一貫してサポートするOEM/ODM事業「コスメテックジャパン」を展開。電話対応部門は、大きく分けて受注対応を担う「通信販売部門」と、各種問い合わせ対応を受け持つ窓口の「お客様相談室部門」の2部門で構成されている(図2)。

 お客様相談室部門では、顧客が問い合わせしやすいように電話・メール・LINEを設置している。オペレータとして入社したスタッフには、研修として先輩オペレータとのOJTに加え、「電話応対技能検定(もしもし検定)」の3級取得を必須としており、外部セミナーに参加しつつ、顧客の悩みを解決できる寄り添った接客ができるよう、傾聴・受容・共感を実践している。

 通信販売部門では、キャンペーン開催時のように入電量が一時的に増加する時間帯を除いて、比較的問い合わせが落ち着いている日は、電話NGでない顧客に対してアウトバウンドを実施、同社独自ポイント失効前のポイント利用の提案や、応対内容によってはスキンケアカウンセリングも行っている。

図1 桃谷順天館の事業ドメイン

図1 桃谷順天館の事業ドメイン

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図2 電話対応部門の構成

図2 電話対応部門の構成

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Center Profile

センター

本社オフィス内の一室に「通信販売部門」と「お客様相談室部門」を集約。通信販売部門では商品の受注対応にとどまらず、顧客の要望に応じてスキンケアカウンセリングなども実施。電話・メール・LINE対応のほか、商品出荷時に同梱する直筆の手紙も作成。フロア内に研究員が常駐し、専門的な問い合わせに即対応できる体制を整備している。

 

2024年01月31日 18時11分 公開

2023年09月20日 00時00分 更新

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