OKI(東京都港区、森孝廣代表取締役社長執行役員)は2025年6月、ERPソリューション大手のIFSジャパン(東京都千代田区、大熊裕幸代表取締役社長)との協業によるソリューションを提案。両社製品の機能を連携することで、ユーザー企業の問い合わせ業務の全社DXを実現する構想を掲げた。
IFSジャパンのエンタープライズ・クラウド・アプリケーション「IFS Cloud」は、ERP(統合基幹業務システム)やフィールドサービス管理、企業資産管理などの機能を1つのプラットフォーム上で提供するソリューションだ。とくに製造業では、ビジネスに関わるプロジェクトを一元管理できるメリットがあるという。
一方、OKIのコンタクトセンタープラットフォーム「CTstage」は、顧客からの問い合わせを一括管理、必要に応じて社内の関係部署へエスカレーションすることで、顧客やビジネスパートナーとの密接なコミュニケーションを構築することができる。
IFSジャパン主催のイベントにおいて、OKI コンポーネントプロダクツ事業部 IoT統括部 コンタクトセンターマーケティング部 部長の大槻重雄氏は、「IFS CloudとCTstageの連携によって、全社レベルで問い合わせ業務の統合化が可能」として、集中受付センター開設のモデルケースを提言した。

想定する業務内容は、主に製造業を営む企業の代理店ビジネスにおける問い合わせ対応だ。代理店からはさまざまな問い合わせが寄せられるが、商品・サービスに関する質問や故障・サービス不具合などは、カスタマーサポート部門で対応する。しかしながら、見積依頼や価格に関する問い合わせ、契約更新や解約手続き、発注後の納期確認や発送状況の問い合わせなど、担当営業でなければ対応が困難な内容も少なくない。担当営業が問い合わせ対応に忙殺されることで、注力すべき業務の中断と生産性低下、長時間労働などのストレスやプレッシャーといった業務負荷の増大といったリスクが発生する可能性も高い。
大槻氏も「企業内の担当部門に外部からの問い合わせが入ることで、各現場の対応負荷は増大します」と現状の課題を指摘する。IFS CloudとCTstageを連携することで、企業内業務プロセスの統括管理と電話受付部門を統合化、集中センターにおいて営業内定型業務の効率を図ることができるという。

効果の一例として、大槻氏は見積り業務に関して作業工数換算で約45%削減を達成した社内事例を提示。さらに、従来の経営定点観測データと問い合わせ業務データを同一ダッシュボード上で確認することもでき、リアルタイムに代理店の状況と担当営業のパフォーマンスの関連性を把握するなど、経営視点でビジネスプロセスを把握することにもつながるという。
ディスカッションに参加した複数のメーカーの責任者からは、営業代行をコールセンターで対応することによる課題も挙がったが、「営業業務の属人化や生産性を考慮するとオペレータへ権限移譲や営業プロセスの一部代替は可能」という意見が寄せられた。

2025年06月23日 14時23分 公開
2025年06月26日 10時23分 更新
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