採用難が続くコンタクトセンター市場において、人を惹きつけ、辞めさせない職場環境の構築は重要な取り組みだ。企業が自社の顧客接点をいかに重視しているかの証左ともなる。全国にコンタクトセンターを構築するBPOベンダーや、コールセンターを含めたオフィス設計の専門家に、働きやすいオフィス環境の構築のポイントを聞いた。
良いオフィス環境が良いオペレーションを生む──。人手不足が深刻化する現在、優秀な人材を集め、つなぎ止めるには、働きやすいコンタクトセンターを造る必要がある。「より良い人材を確保するには、魅力的なセンターを作ることが大切です。長時間過ごす場所である業務居室をいかに快適な空間にするか、リフレッシュルームをいかに素敵な造りにするかは非常に重要」と、オフィス環境設計に詳しいコクヨ ワークプレイス事業本部 スペースソリューション本部 プロジェクトデザイン部 第3グループ グループリーダーの河村なつみ氏は指摘する。
センター開設にあたって、まず必要なのは立地選定だ。基本的には、自治体の誘致制度が充実し、業務要件にあった人材を多く確保できる場所を選択したい。テナントビルに入る場合は、天井高やフロアの広さ、通勤の利便性などを考慮する必要がある。
執務室を設計する際は、デスク配置の検討が重要だ。オペレータとSV席の位置関係、動線、効率性など考慮する要素は多い。
「企業の考え方によりますが、スペース効率を求めるなら、どれだけ人を詰め込めるかという観点の『島型』が最も一般的です。他の形状にこだわるのでなければ、島型で十分事足ります」と、BPOベンダーのセンター構築経験が豊富な、内田洋行 エンタープライズエンジニアリング事業部 オフィスプロジェクト営業部 営業1課の長澤 晋氏は説明する。
本特集では具体的な業務スペースやデスク、椅子の選定、リフレッシュ空間の構築について開設。また、充実したコンタクトセンターを構築する、東京ガスカスタマーサポート、アルティウスリンク、プレステージ・インターナショナルの取り組みを紹介する。
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2025年06月20日 00時00分 公開
2025年06月20日 00時00分 更新