デジタルアダプションプラットフォーム「テックタッチ」を提供するテックタッチ(東京都港区、井無田 仲代表取締役 CEO)は、同プラットフォームに生成AIアシスタント機能を追加。Webページ上でシームレスに生成AIを呼び出し、ビジネスにおけるAI活用をより強化する。なお、2024年3月から提供している「Techtouch AI Hub β版」は新機能に統合される。
従来の「テックタッチ」は、ユーザーのシステム操作をサポートし、定着化や生産性向上を促進するソリューション。今回の生成AIアシスタント機能の追加により、より高度な業務支援を実現する。具体的には、次のような効果が期待できる。
・従業員によるAI活用促進:従業員がシステムや業務においてAIをより簡単に利用できるようにすることで、AIの民主化を促進
・業務課題への柔軟な対応:業務上の具体的な課題に合わせてAIアシスタントを作成できるため、高い業務効率化が可能
・業務効率化:オートフロー(システム操作)機能と併用することで、高度な業務においても自動化を推進
導入成果も実証されている。
あいおいニッセイ同和損保の本社では、2024年12月からPoC(概念実証)を実施。照会応答業務の効率化を目的に生成AIアシスタント機能を活用している。
代理店から問い合わせを受けた営業社員が照会事項をシステムに登録する際、自由記述がされていた内容を、AIアシスタントが、5W1Hに構造化された内容へ再編成する仕組みを構築。これにより本社社員の照会業務の効率化につながった(詳細は下記参照)。
PoCに参加した営業社員からは「今後も生成AIアシスタント機能が必要」と考えている割合が90.2%にのぼり、高い効果を感じているという。
【あいおいニッセイ同和損保の課題】
・代理店から問い合わせを受けた営業社員は、本社へ確認を要する事項につき、1日あたり最大1000件を照会応答システムに登録。
・本社社員は、登録された照会内容への応対に際し、「質問の記載粒度が営業社員によってまちまち」、「それゆえ、照会背景や本質的な質問事項の特定に個別確認を要する」といった課題により、多くの工数を要していた。
【生成AIアシスタント機能による解決】
・営業社員が、照会応答システムに照会事項の登録を確定する前段階で、自由記述されていた照会内容を、5W1Hを意識した構造的な内容に再編成。そのうえで、登録できる仕組みを整え(改修することなく、「AI校正」ボタンを追加・既存の「照会する」ボタンをAIが校正するまで非活性化)。これにより、操作性を大きく変更することなく、生成AIの利便性を享受できることとなった。
・本社社員は、具体的で理解しやすい照会内容を確認できることになり、状況の個別確認などの工数の低減が期待できる状態となった。
2025年02月17日 14時30分 公開
2025年02月17日 14時30分 更新