ベクスト(東京都目黒区、小橋寿彦代表取締役社長)は、テキストマイニングツール「VextMiner」の新機能として、簡易VOC分析機能「VoC Lens」およびグラフ解釈・サマリー機能「VextInsight powered by Local SLM」を2025年1月30日にリリースした。両機能とも、ベクスト独自のテキストマイニング技術と生成AIを組み合わせることにより、「高度な分析」と「手軽さ」の両立を実現。分析担当者の分析スキルや業務知識にかかわらず、誰もが簡単に素早くデータを分析・理解して、業務活用のための気づきを得ることを支援する。これまで分析の課題となりやすかった、分析にかかる工数や分析技術の属人化を改善する。
「VoC Lens」は、応対履歴や音声認識結果などのテキストファイルを投入するだけで、生成AIが全データに対して自動でタイトル生成とラベリング(ポジ・ネガ/喜怒哀楽/苦情・要望など)を行い、ランキング・トレンド・VoC Lens(感情ラベルとかけ合わせたデータ全体像のマッピング)といった、3つのVOC分析結果を素早く確認できる簡易な分析機能。「VextMiner」の標準機能として提供。
「VoC Lens」の特徴は次の通り。
【ランキング】ベクスト独自のテキストマイニング技術によって類似話題をグルーピングし、データ中の話題を多い順に並べたランキング結果を確認できる。ワンクリックで各グループの原文を参照し、LLMによって生成された各話題のタイトルや感情属性を確認することもできる
【トレンド】分析対象の期間・単位・変動パータン(増加・減少)を指定することで、話題の時系列変動を確認でき、急増する注目すべき話題の発見や早急に対処すべき話題の予兆監視に役立つ。また、グラフはLLMにより付与された感情属性と掛け合わせて表示させることも可能
【VoC Lens】データの話題の全体像を階層付きで一目で確認できる。話題の件数の多さがバブルの大きさで表され、各バブルから各話題の感情属性の比率を確認可能。また、特定の感情属性で絞り込みを行い、マップを表示させることもできる。
【VextMinerとの連携】ライト分析画面(VoC Lens)でアップロードしたCSVファイルや作成したデータベースは、エキスパート分析画面(従来のVextMiner)へエクスポートが可能。そのため、同一データに対するライト分析とエキスパート分析の切り替えがスムーズに行える。VoC Lensによって感情属性が追加されたデータをエキスパート分析でも使用可能。
「VextInsight powered by Local SLM」では、インターネットから遮断されたオンプレミス閉域環境で、生成AIにテキストマイニングの分析結果からデータ特徴/想定要因/業務改善アドバイスなどのグラフ解釈文を出力させることや、データの原文を「主旨」「申出内容」「事象・原因・対策」「課題・打ち手」の4つの観点からサマリーさせることが可能。VextMinerのオプション機能として提供。
「VextInsight powered by Local SLM」の特徴は次の通り
【グラフ解釈】VextMinerによる分析結果から、重要なデータ特徴を自動でピックアップし、それぞれの特徴に対する想定要因や改善アドバイスなどを丁寧な解説文で生成する。どのグラフのどのようなポイントについて解釈を行ってほしいかは分析者自身が指定することができ、個々の分析目的に合わせた活用が可能。また、生成された解説は、その根拠となった分析結果の対応箇所やデータの原文(全件)をワンクリックで確認でき、生成AI特有のハルシネーション(=事実に基づかない情報)チェックが可能。
【ポイントサマリー】生成AIがデータの原文を要約する機能となり、サマリータイプは「主旨」「申出内容」「事象・原因・対策」「課題・打ち手」の4つの観点から選択できる。要約の対象は、データ1件とすることも、まとめて複数件のデータとすることも可能。原文が長文の場合、一目で原文の内容を把握することに役立つ。
【インターネット遮断環境で利用可能】Local SLMを活用することで、外部にデータ送信することなく、VextInsight機能を利用できる。「個人情報が含まれるためデータの外部持ち出しが難しい」という企業の要望にも対応できる。
テキストマイニングや音声マイニング、チャット分析などを検討中の企業を中心に販売・導入していく予定。
2025年01月30日 11時05分 公開
2025年01月30日 11時05分 更新