コールセンター業界のみならず、企業の情報セキュリティに関して大きな警鐘を鳴らす機会となったNTT西日本の子会社で発生した情報漏えい事件。BPOベンダー大手のNTTマーケティングアクトProCX(大阪府大阪市、室林明子代表取締役社長)は、2月29日のNTT西日本などとの会見で改めて謝罪するとともに、情報漏洩の再発防止について公表した。
同社のコールセンターシステムの運用保守業務を担うNTTビジネスソリューションズの元派遣社員が、顧客情報をサーバーから抜き取り、名簿業者などに売却していたことに起因した同事件。会見では、NTT西の森林正彰社長が、3月末に引責辞任すると表明したほか、個人情報の流出が企業や自治体など計69団体の個人情報928万件だったとも伝えられた。
これら不適切行為が起きた経緯について、2023年11月16日~2024年2月19日に、外部弁護士のみによる検証を実施。その結果、内部調査の体制に不十分な点があることが、新たに分かった。会見に出席した弁護士は、「高齢者からとあるコールセンターへ、自分の情報管理が心配で夜も眠れないといった連絡があった。再発防止策を講じることで、(各社は)信頼を取り戻してほしい」と述べる場面もあった。
NTTマーケティングアクトProCXの室林社長は、今後の同社の再発防止策について言及。リスクマネジメント、体制強化・意識改革、委託先管理の3点についての具体的な取り組みを示した(図)。
会員限定2024年03月19日 09時30分 公開
2024年03月19日 09時30分 更新
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