IT

2024年2月号 <FOCUS/ソリューション>

クラウド・プラットフォーム選定・導入の勘所

ソリューション

必要不可欠な「センターの将来像を描くリテラシー」
クラウド型プラットフォーム選択・導入の勘所

コンタクトセンターのITソリューションで、最も投資額が大きく、そのカナメといえるコミュニケーション・プラットフォーム。ここでも、クラウドサービス同士を比較検討するケースが大半を占める。新規参入などによって“百花繚乱”の様相を呈しているなかで、自社のCX戦略と合致するサービスを採用するには、「機能拡張の方向性」を踏まえた検討が不可欠だ。

 顧客接点のトレンドの変化の激しさや在宅勤務の活用などを背景に、コンタクトセンター・プラットフォームの導入やリプレース時に「クラウド」を要件とするケースが増えている。

 クラウド・コンタクトセンター・プラットフォーム市場は、コンタクトセンター専業ベンダーのほか、異なるビジネス領域から新規参入したSaaSベンダーまで、多様な顔ぶれが揃っている。同じ「クラウド」といっても、対応チャネルや提供機能は異なり、利用料金も席数ベースで数千円から数万円と幅広い。ただし、選定時は、オンプレミスシステムが主流の時代と同様に「コスト」が重視されるケースが多い。また、オンプレミスシステムよりも切り替えが柔軟に可能という訴求がされる傾向もある。

 しかし、NEC デジタルネットワーク統括部 ディレクターの中村英右氏は「クラウドは、容易に(利用を)やめられることもメリットと言われていますが、コンタクトセンター・プラットフォームに関しては業務プロセスに入り込んでいるため、現実的にはかなり難しい」と指摘する。選定には、CX(カスタマーエクスペリエンス)戦略が実現可能かどうかを見極める“目”が必要だ。

対応、分析、人員管理
オムニチャネルで真価を発揮

 具体的には、対応チャネルやACD機能、対応回線、レポーティング、情報セキュリティといった基本的な項目に加え、「プラットフォームの機能拡張の方向性」の検討が求められる。その観点でソリューションのタイプを大きく分けると、「オールインワン型」と「ハブ型」がある(図1)。

図1 「オールインワン型」と「ハブ型」のイメージ
図1 「オールインワン型」と「ハブ型」のイメージ

 

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会員限定2024年01月20日 01時17分 公開

2024年01月20日 01時17分 更新

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