コラム
第32回
CAの世界では先輩・後輩の間でのマナーや心づかい、そして言葉づかいなどがとても重視されています。それは先輩に対して気遣いや配慮をできない人がお客様にゆっくりくつろいでいただける環境づくりをできるわけがありませんから当然ともいえます。
そしてそれは機内だけで守られることではありません。例えば羽田や成田などの出発時、新人や若いCAはミーティングが始まる1時間前には会社に来ており、行き先の空港情報を調べたり、その便の路線特性や機内サービスの詳細を調べるなどしてミーティング時に発表する準備をしています。
渡航先のホテルを出発するときも、集合時刻の15分前にはロビーに降りてきて、迎えのバスが来ているかチェックをしたり、全員が揃ったか確認してチーフパーサーに報告したりします。
そして空港や会社のエレベーターでは見事なくらい、これは先輩・後輩関係なく、決まり事があるかのような動きをします。まず、最初に乗り込んだAさんは操作盤の前に立ち、「開」のボタンを押して、全員が乗り終わってから閉めます。そして到着階に着いたら、そのAさんは全員が降りるまで「開」のボタンを押し続けます。ここまでは世間でもよく見る光景ですが、その行動がひと味違うのはここからです。到着階に着いたら、最初に降りたBさんが、ロビー側からエレベーターのドアを最後の人が降りるまで押さえ続けます。そして2番目以降に降りていく人は、必ず操作盤前で「開」を押しているAさんと外でドアを押さえているBさん双方に「ありがとうございます」と、それこそ全員が笑顔でアイコンタクトをしながら降りて行くのです。
日本人はエレベーターが到着階に着いて降りるとき、操作盤の前で「開」のボタンを押してくれる人は多くいると思いますが、そこでひと言「お先にどうぞ」と声を掛ける人はあまり多くありません。
欧米
会員限定2025年12月20日 00時00分 公開
2025年12月20日 00時00分 更新