※コールセンター実態調査:
コールセンタージャパン編集部が毎年、実施しているアンケート調査。定期購読企業を中心に約300問におよぶアンケートを実施。対象は事業会社のコールセンターマネジメント層で、原則としてBPOベンダーは除外(業務委託側は対象)。センターの規模、運営モデル、マネジメント課題、IT導入傾向、対応チャネル、VOC活動、カスハラ対策、AI活用状況などを聞いている。「コールセンター白書2025」の購入はこちら。Kindle版はこちら。
2025年(実施時期は7月)の「コールセンター実態調査」における、「センター運営上の課題」を聞いた結果が図だ。
調査開始以来、はじめて「オペレータ1人当たりの生産性向上」がすべての項目でトップを占めた。続いて「呼量削減」「生成AIによる生産性向上」が続いている。
前年までは、オペレータ、あるいはSVの採用・育成がトップ2を占めていた。この2項目は2025年も上位を占めているものの、「課題ではあるが手のつけようがない」(金融大手)というコメントに代表されるように、対策(対症療法)が限界にきていることが伺い知れる。最低時給が全国各地で引き上げられ、「事務職や接客業よりも高い時給」というかつてのメリットが薄れている。結果的に「ストレスフル」「簡単な仕事ではない」「キャリア設計が難しい」といったデメリットが目立ち、一部のブランド力の高い企業を除けば求人への反応は鈍いままのようだ。
採れない、補充できないならば、1人あたりの対応件数を増やすか、呼量そのものを削減するしかないーーアンケート結果からは、こうした現場の悲鳴にも似た嘆きが行間に滲んでいるといえそうだ。実際に回答企業が「最重要KPI」としている応答率(「白書」では放棄呼率で算出)は、3年連続で平均値が低下している。「つながらないセンター」からの脱却という意味でも、生産性向上を最優先課題と捉えることは十分に納得できる結果だ。
オペレータの生産性向上には、いくつかの対策がある。(1)通話時間の最適化、(2)後処理時間の短縮、(3)顧客対応に要する時間以外(シュリンケージ)の短縮ーーなどだ。これまでは、(1)および(2)については、トレーニングや研修といった教育面での強化が中心だったが、人材の流動性が激しい現場では限界がある。そこで、保有スキルとのマッチングを図って転送や保留を防止するルーティングの最適化、SVなどによるリアルタイム・モニタリングの強化、操作しやすいCRMアプリケーションの導入やカスタマイズ、そしてFAQなどのナレッジベース強化といった施策も合わせて施されてきた。(次ページは会員登録が必要)
会員限定2025年12月08日 19時42分 公開
2026年01月08日 14時51分 更新