ガートナージャパンは、日本企業に対し、AIリスクへの対処について3つの実践的な取り組みを提言した。背景には、AI導入の加速と世界的なAI規制の動きがある。日本ではまだ法的規制はないものの、具体的な取り組みが求められる。
同社はAIリスクに向けた取り組みについて、次の3つを提言する。
1. AIガバナンス:組織全体としてAI利用と責任管理体制を定める枠組み。経営者がAIリーダーや責任者を任命、大規模な組織ではAIリーダーを支えるチームの組成やAI委員会の設置も推奨される。
2. AIリスク・マネジメント (一般従業員向け):従業員が安心してAIを利用できるよう、わかりやすく、実践しやすいガイドラインの整備。既存ガイドラインの見直しも必要。
3. AIリスク・マネジメント (開発/運用者向け):AI開発/運用の各フェーズでリスク評価を実施。
同社では、「原則的には、1→2→3の順で進めるべきだが、柔軟な対応も可能」と提言。なお、組織全体として取り組む必要があるため、経営レベルの関与や体制の確立だけでなく、現場レベルの責任と役割の明確化も必要となる。
さらに次のように提言を進めた。
「セキュリティ/リスク・マネジメント (SRM) のリーダーは、リスク低減だけではなく、ビジネス価値の創造、スピードを両立するリスク・コントロールを設計、実装し、継続的に改善していくことが求められる。経営者のAIリスクの認識度が低い場合は、SRMリーダーが自ら問題提起し、経営陣の認識向上など、関係者を巻き込み、体制の整備に向けて動き出す必要がある。責任ある組織として、AIリスク対策として、全体を俯瞰し、優先順位をつけて、実践な取り組みと改善を重ねることが重要といえる」。
2025年04月28日 16時45分 公開
2025年04月28日 16時45分 更新
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