ホンダモビリティ東北(宮城県仙台市、渡辺広章代表取締役社長)は、店舗の電話応対業務にAIコミュニケーション統合プラットフォーム『カイクラ』を導入した。個人の記憶や経験に頼っていた顧客対応を店舗単位で共有する体制へ切り替え、顧客満足度指標を10.4ポイント向上させている。
同社は東北6県でHondaの四輪販売店を展開しており、2024年4月に「ホンダ四輪販売南・東北」と「ホンダ四輪販売北・東北」が統合して発足した企業。合併前の両社はいずれも顧客満足度指標が全国最下位水準にあり、統合を機に対応品質をそろえることが急務となっていた。当時は担当者が不在だと応対が途切れるうえ、折り返しの管理も付箋頼みで、対応漏れや連絡漏れが起きやすい状態だった。大規模店舗では取り次ぎに手間がかかり、保留が長引いて顧客を待たせる場面もあったという。
『カイクラ』は、電話や対面、メール、SMS、LINEといった顧客接点をクラウド上で一元管理するサービスで、シンカ(東京都千代田区、江尻高宏代表取締役社長 CEO)が提供する。生成AIが通話の文字起こしや要約、応対品質の判定を自動で行う。
導入後は、着信時に顧客情報とメモが画面に表示されるようになり、担当者以外でも過去の経緯をつかめるため、不在時は別のスタッフが対応できるようになった。紙の連絡帳は廃止し、情報紛失のリスクを削減。自動車販売店向けの基盤システムとも連携し、顧客情報をワンタッチで呼び出せるようにしたという。その結果、社内アンケートでは96%のスタッフが導入を好意的に評価している。
ホンダモビリティ東北は、電話応対品質の平準化と情報共有を通じて、店舗全体で顧客を支える組織づくりを進める方針である。
2026年07月14日 08時47分 公開
2026年07月14日 08時47分 更新