座談会 <センター長について考える>
コールセンターの「指揮官」であるセンター長などのマネジメント。人手不足が加速し、ITが大きく進化する今、その資質やスキルに求められる要素とは。運営経験をもとに独立し、マネジメント層の研修教育などを手掛ける3名が、マネージャーについて論議を繰り広げた。
<出席者>(順不同)
<モデレータ> コールセンタージャパン編集部
──編集部が主催するアワードの人材表彰部門で、審査員を務める皆様に集まっていただきました。センター運営の豊富な経験と実績をもとに、現在はコンサルタントとして活躍している共通点をお持ちです。ではまず、優秀だと思うセンター長(マネージャー層)についてお聞かせください。
寺下 経営層と、コンタクトセンターとのパイプを構築できる人材だと思います。企業内でセンターの価値や、認知度をも高くする取り組みができるセンター長ということですが、なかなか容易ではなく、その存在は一部にとどまっている印象です。とくに経営に対してインパクトを与えられないことが、多くのコールセンターがコストセンターと扱われてしまう原因ではないでしょうか。
和泉 アワードの審査の際、よく感じるのですが、受賞する方たちは、物事を推進することに迷いがないですね。運営の効率化、オペレータの働きやすさを向上することは「実践して当然」という意識を持っています。効果の面で突出した取り組みを行っていても、「ごく当たり前のことをした」といった雰囲気があります。
浮島 ただ、SVやBPOベンダーのマネジメントの人たちは、コールセンターの中だけで仕事をしてきた人が多いので、中でもセンター長はスペシャリスト気質な人が多いと感じます。他部門を経験してきたゼネラリスト気質のセンター長は、経営視点を持ち、会社の方向性を俯瞰して見る力を持っている人が目立ちます。アワード受賞者でも、その強みは際立って感じます。
──センター長の特性や素養に変化は感じていますか。
会員限定2024年08月20日 00時00分 公開
2024年08月20日 00時00分 更新