センター長について考える

2024年9月号 <Discussion/対談>

座談会 <センター長について考える>

コールセンター長の大きな役割
「SV/リーダーの将来とキャリア」への取り組み

コールセンターの「指揮官」であるセンター長などのマネジメント。人手不足が加速し、ITが大きく進化する今、その資質やスキルに求められる要素とは。運営経験をもとに独立し、マネジメント層の研修教育などを手掛ける3名が、マネージャーについて論議を繰り広げた。

<出席者>(順不同)

寺下 薫 氏
寺下 薫
クリエイトキャリア
代表
外資系企業入社し、多数のコンタクトセンターの立ち上げ、立て直しに従事。Yahoo! JAPAN に転職後は、北九州センターの立ち上げや人材育成に従事。ソフトバンクユニバーシティ認定講師。キャリアコンサルタント(国家資格)。2018年、クリエイトキャリアを設立。著書4冊のほか、24年6月「スーパーバイザーの教科書」を出版。
和泉 祐子 氏
和泉 祐子
カルディアクロス
代表
テレマーケティングエージェンシーを皮切りに、アパレル通販、オフィス文具など外資系企業でセンター長を歴任。各種アワードを受賞するなど、屈指の優良センターを築く。独自のセンターマネジメント手法が評判を呼び、在職時代は累計約2200人の見学・聴講者を受け入れた。2016年に、現在のカルディアクロスを設立。講演や研修など次世代の育成に注力。
浮島 由美子 氏
浮島 由美子
ワイズアップ
代表
BPO企業にてコンタクトセンターの構築、運営などを経験。2005年、Y’sラーニング(現・ワイズアップ)を設立。コンタクトセンター、IT産業を対象に、基礎、コミュニケーション、マネジメント等のヒューマン系研修・コンサルティングを中心に活動。メール、FAQ等の文章系コンサルティングも展開。

<モデレータ> コールセンタージャパン編集部

──編集部が主催するアワードの人材表彰部門で、審査員を務める皆様に集まっていただきました。センター運営の豊富な経験と実績をもとに、現在はコンサルタントとして活躍している共通点をお持ちです。ではまず、優秀だと思うセンター長(マネージャー層)についてお聞かせください。

寺下 経営層と、コンタクトセンターとのパイプを構築できる人材だと思います。企業内でセンターの価値や、認知度をも高くする取り組みができるセンター長ということですが、なかなか容易ではなく、その存在は一部にとどまっている印象です。とくに経営に対してインパクトを与えられないことが、多くのコールセンターがコストセンターと扱われてしまう原因ではないでしょうか。

和泉 アワードの審査の際、よく感じるのですが、受賞する方たちは、物事を推進することに迷いがないですね。運営の効率化、オペレータの働きやすさを向上することは「実践して当然」という意識を持っています。効果の面で突出した取り組みを行っていても、「ごく当たり前のことをした」といった雰囲気があります。

浮島 ただ、SVやBPOベンダーのマネジメントの人たちは、コールセンターの中だけで仕事をしてきた人が多いので、中でもセンター長はスペシャリスト気質な人が多いと感じます。他部門を経験してきたゼネラリスト気質のセンター長は、経営視点を持ち、会社の方向性を俯瞰して見る力を持っている人が目立ちます。アワード受賞者でも、その強みは際立って感じます。

──センター長の特性や素養に変化は感じていますか。

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会員限定2024年08月20日 00時00分 公開

2024年08月20日 00時00分 更新

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