日本トータルテレマーケティング、京都市のワクチン接種事業の過大請求事案で調査報告書を公開

日本トータルテレマーケティング、過大請求額は8億5000万円超

日本トータルテレマーケティングは3月27日、京都市から受託した新型コロナ感染症のワクチン接種事業における過大請求事案について、社外の専門家による調査委員会が作成した調査報告書の内容を公表した。同社がホームページ上で発表した調査結果概要は次の通り。

・中間報告後、新たに過大請求隠蔽のための実働時間数の水増しが判明し、京都市への過大請求額は消費税抜きの合計で8億5718万2064円と算定
・水増し行為には同社の運用部門における複数の社員が関与し、幹部社員も、これを黙認していたとされた。水増し行為は、同部門において特別なことではなくなっていたともされた。
・調査委員会は、幹部社員らが調査委員会に虚偽の供述を行っており、当社が調査に消極的姿勢であること、原資料が改ざんされると、内部通報なしには正しい調査が困難であること等から、同種業務における類似の過大請求等の有無の調査を中止する。
・水増し行為の主な原因は基本的なコンプライアンス意識の欠如等であるとされ、これらを踏まえた早急に行うべき方策として、再出発のための新しい体制を組織し、社内の意識改革に取り組み、過去の不正の清算を行うこと等が必要と指摘。

同社では、報告書の指摘を踏まえ、3月25日付けで次の新体制に移行した。

・代表取締役社長である、森真吾氏から代表権を解き、取締役社長とする。
・取締役の境千春氏が代表取締役副社長となり、新体制のトップとなる。
・親会社の博報堂プロダクツの執行役員の久保田浩司氏の出向を受け入れ、常務取締役とし、新たに設置した「信頼回復推進室」の室長に任じ、全社員へのコンプライアンス意識の付与、同意識の強化・向上、業務フロー・会計フローの整備・浸透を図り、コンプライアンスの確立および内部統制の強化に取り組む
・「信頼回復推進室」の指揮下に「信頼回復推進プロジェクト」を設置し、そのメンバーとして博報堂プロダクツの経営管理本部などから7名の部門長にも参画、同室の行う施策の立案・実施を全面的に支援。
・調査委員会に虚偽の説明をした幹部については、すべての役職を解く。

新体制で予定している施策は次の通り。これらを半年から1年の間に実施するとしている。

・社内外に向けた不正との決別宣言の実施
・全社員に向けたコンプライアンス研修の実施
・タイムシート等の請求根拠資料の徴求と保管の実施
・業務フロー・会計フローの改善
・社員に向け、業務上で過誤や不正に関与した場合でも、その旨を報告した社員には一定の免責を施すことを周知し、社員に過去の不正についての情報提供を求め、事実解明への協力を呼び掛ける
・新体制の下に、自前のチームを組成し、社員からの情報提供を受けて、改めて社内調査を実施し、仮に、不正が判明した場合には、関係する得意先に報告、不正の精算を行う
・同チームには、親会社の社員や、会計事務所や弁護士事務所といった外部の専門家にも参画してもらう。

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会員限定2024年03月29日 16時18分 公開

2024年03月29日 16時18分 更新

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