IT

2024年4月号 <キーパーソン>

Avaya アフメッド・ヘルミー 氏

ハイブリッド環境で強みを生かす!
ムリ、ムダのないCX改革を支援

コンタクトセンター市場で大きなシェアを持つアバイアがパブリッククラウド型プラットフォーム『Avaya Experience Platform』の国内提供を開始、“CXを棄損しない、ムダのないクラウドシフト”を提案。製品責任者のアフメッド・ヘルミー氏に、開発の背景や日本市場における展望を聞いた。

アフメッド・ヘルミー 氏
Avaya
Global Vice President and General Manager,Avaya Experience Platform
アフメッド・ヘルミー
Ahmed Helmy
PROFILE
イノベーションとAvaya Experience Platformの研究開発をリード。中東、仏、英で 15 年以上のビジネス経験があり、ITソリューションの管理、設計、開発、実装、テストで広範なノウハウを持つ。企業が最大限の利益を得るための支援において多数の実績を有する。

──今春、提供を開始するパブリッククラウド型プラットフォーム『Avaya Experience Platform(AXP)』の開発の背景は。

アフメッド 昨今のプラットフォームのリプレース動向を俯瞰すると、デジタルチャネルやAI活用といった“革新”を目的として、オンプレミスシステムから非常に高い労力とコストをかけてクラウドサービスに移行しているケースが多い印象です。しかし、自社業務に合わせて作りこまれてきた「資産」を急に捨てることは、CXの観点では遠回りと言わざるを得ません。そこで、「Innovation without Disruption」(中断のない革新)というコンセプトのもと、現行のオンプレミスシステムやプライベートクラウドサービスの運用を継続したうえで、最新のデジタルチャネルやさまざまな新機能を付加するアプローチをとりました。

──具体的な提供機能は。

アフメッド 音声系の機能と、デジタルチャネル機能、それらを統合的に管理する機能、ワークフォース最適化(WFO)機能を組み合わせて提供します。さらに、AIをプラットフォームに組み込み、すべてのチャネルや管理機能において自動化や効率化を実現可能にしました。当初は、GoogleとOpenAIとの連携を中心にユースケースを作っていきますが、並行して日本のLLM(大規模言語モデル)やAIソリューションとの連携も進めていく方針です。

──日本市場では、どのようにAI活用が進むとお考えでしょうか。

アフメッド 電話(音声)への活用から進むと予測しています。例えば、顧客体験の痛点になりやすい「IVRによる振り分け」の変革などです。電話をかけてきた顧客の製品・サービスの購入履歴や利用状況といったCRMデータ、顧客の発話に含まれる情報や感情を総合的に分析し、最適なスキルのオペレータに自動接続することで、顧客体験の向上が見込めます。

──既存ユーザーへの支援は。

アフメッド 『Avaya Aura』『Avaya Call Center Elite』に着信したコールは、専用コネクタを介してAXPに着信転送できるため、既存システムの運用を変えずに、オムニチャネル体制をクラウド基盤でスモールスタート可能です。さらに、将来的には既存で利用している通信キャリアの回線サービスをAXPに接続できるようにすることも計画しています。

──SIやパートナーにも大きなインパクトをもたらしそうです。

アフメッド マイクロサービス化によりAPIも提供しますので、SIパートナー各社は、柔軟に独自価値を付加できます。これまで以上に多様なニーズに応えるソリューションの提供を期待しています。

(情報は2023年12月時点)

2024年03月20日 00時00分 公開

2024年03月20日 00時00分 更新

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