2020年11月号 <わたちゃんのかすたま〜えくすぺりえんす>

わたちゃん

「オムニチャネルハブセンター」で
存在価値を上げよう

ISラボ 代表 渡部弘毅

 遠近両用メガネを持っているのですが、本を読むときは、メガネを外していることが多いと気づいた、わたちゃんです。数年前の購入時には、店員さんが「シームレスで良いですよ」とオススメしてくれたのに。

 オムニチャネルサービスは、お客様視点のカスタマーエクスペリエンス向上施策として注目されており、一般的定義では、「プロセスのシームレスさ、チャネルのシームレスさを実現すること」といわれています。しかし、カスタマーサービス部門にとっては、次の2つの視点でのオムニチャネルサービスが存在することを念頭に入れましょう。

 まずは、狭義のオムニチャネルです。つまり、コンタクトセンターの中でコミュニケーションチャネルの多様性を実現し、対応プロセス間でシームレスさを実現することです。チャットボットで応対をしているお客様の要求に応じて、有人チャットや電話対応にエスカレーションしたり、電話で問い合わせしたお客様の前回のメールの対応履歴を見ながら適切な対応をすることです。カスタマーサービス部門におけるオムニチャネルの話題はこの狭義のオムニチャネルが中心となります。

 次が、広義のオムニチャネルです。つまり、コンタクトセンターをひとつのチャネルとして、ECや実店舗、営業組織といった他のチャネルとシームレスにつなぎ、カスタマージャーニープロセスに対応するという視点です。この広義のオムニチャネルでは、コンタクトセンターは登場しない場合も多くあります。小売業ではオムニチャネルサービスと言えば、ネットと実店舗がシームレスに連携し、お客様の購買体験を向上させることが焦点となり、クリック&コレクト、クリック&リザーブといったサービスが検討されますが、そこにはコンタクトセンターは登場しないのです。

 しかし、ウィズコロナ時代において、ネットと対面チャネルの中間である、非対面でかつヒューマンタッチなチャネルのコンタクトセンターは、重要な役割を演じることになります。クリック&リザーブの間にコンタクトセンターを入れる、ショールーミングをしたお客様をネットに誘導する手前でコンタクトセンターの対応を入れる、といった顧客体験向上を狙ったシナリオが可能です。

 コンタクトセンターをネットと対面をつなぐ役割、「オムニチャネルハブセンター」とすることで、コンタクトセンターの価値は向上します。視点を狭義のオムニチャネルから広義のオムニチャネルサービスへ広げてみてはいかがでしょうか。

 ということで早速、眼鏡屋に直行して、視力を測ってもらい最適なメガネを手に入れました。視野も広がり、シームレスな読書体験が可能となりました。

図 2つのオムニチャネルとオムニチャネルハブセンター

図 2つのオムニチャネルとオムニチャネルハブセンター