スキマ時間で声を変える! 毎日できるボイストレーニング 第18回

2026年8月号 <スキマ時間で声を変える! 毎日できるボイストレーニング>

秋竹朋子

コラム

第18回

「ビジネスボイストレーニング」の効果

 「ボイストレーニングは歌手やアナウンサーが受けるもの」と思っている方も多いかもしれません。しかし近年、ビジネスパーソンの間で、「話すためのボイストレーニング」はかなり定着してきたと感じています。

 私は18年間、4万人以上のビジネスマンの声をトレーニングしてきましたが、相談内容の多くは次の4つです。①声が通らない・聞き返される、②滑舌が悪い、③声がこもる、④説得力があり信頼される声になりたい──というものです。

 実はこれらの悩みには共通する原因があります。

 声が通らない、聞き返される原因は、呼吸が浅く、発声が弱いことです。現代人はデスクワークやスマートフォンの影響で呼吸が浅くなります。また、喉だけで発声すると、小さく頼りない声になってしまいます。

 滑舌が悪い原因は、発声と舌の筋力不足です。発音を作るのは舌や口周りの筋肉です。マスク生活や会話不足により、口の筋肉が衰えている人も増えています。

 声がこもる方は、発声法が間違っていたり、声が鼻や口に響いていないケースが多いです。声は響きがあると明るく聞こえます。響きが少ないと、暗い、自信がなさそう、元気がないといった印象になります。

 また、説得力があり信頼される声になるには、発声法だけでなく、間の取り方や抑揚、声のテクニックも重要です。プレゼンテーションや人前で話す時に、相手を引きつける話し方に変わります。

 ビジネスボイストレーニングを受ける方は、経営者、管理職、営業職、講師、コンサルタント、医師、士業などさまざまです。共通しているのは、人前で話す機会が多く、「声に自信がない」「説得力が出ない」「オンライン会議で聞き返される」「説明が伝わらない」といった悩みを持っていることです。

 トレーニングのメリットは大きく5つあります。

 1つめは、電話応対でも対面でも第一印象が良くなることです。聞き取りやすく明るい声は、「感じがいい人」「信頼できそうな人」という印象を与えます。

 2つめは、話の説得力が増すこと。同じ内容でも、声の出し方で伝わり方は大きく変わります。

 3つめは、あがり症対策になることです。緊張すると呼吸が浅くなり、声が震えやすくなりますが、正しい呼吸法や発声法を身につけることで、自分でコントロールしやすくなります。

 4つめは、声が枯れにくくなること。身体全体を使う発声法では長時間話しても疲れにくくなります。

 5つめは、コミュニケーション能力が向上することです。声が通るようになると、自信を持って話せるようになります。その結果、会議で発言できる、部下に指示できるなど、仕事全体に良い影響が生まれます。

 声は「生まれつき」ではありません。「声が小さいから」「滑舌が悪いから」「年だから」と思っている方も多いのですが、声はトレーニングによって改善できます。

 ビジネスにおいて、声は名刺以上にあなたの印象を決める重要なツールです。「もっと伝わる声になりたい」「信頼される話し方を身につけたい」「プレゼンや商談で成果を出したい」と感じているなら、一度ご自身の声を見直してみてはいかがでしょうか。声が変わると、仕事の印象も大きく変わり始めます。

秋竹朋子
PROFILE
秋竹朋子
ビジネスボイストレーニングスクール「ビジヴォ」代表。「声」「話し方」に問題を抱えるビジネスパーソンを4万人指導。400社の企業研修を行う。音楽家ならではの聴力と技術を駆使した、「超絶対音感」によるボイストレーニングが話題を呼び、TVなど多数出演。著書に、『年収の9割は声で決まる! 「できる人」だけが知っている声の出し方』『話し方トレーニング』『「話し方」に自信がもてる 1分間声トレ』

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会員限定2026年07月20日 00時00分 公開

2026年07月20日 00時00分 更新

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