日本基準寝具(広島県広島市、今井誠則代表取締役)は、電話応対の品質向上と業務負荷の軽減を目的に、AIコミュニケーション統合プラットフォーム『カイクラ』を導入した。現在は広島本社をはじめ計10拠点で運用している。
同社は山陽3県を中心に、福祉用具のレンタルや介護サービスを手がける。本社だけでも週に約200件の受電があり、高齢者からの問い合わせを中心に、顧客の特定や聞き取り作業がスタッフの心理的負担となっていた。こうした状況を受け、スタッフが心にゆとりを持って顧客に向き合える環境の整備を目指した。
採用したのは、シンカ(東京都千代田区、江尻高宏代表取締役社長 CEO)が開発・販売する『カイクラ』だ。電話・メール・SMS・LINEなど複数のコミュニケーション手段における顧客との応対履歴を、クラウド上で一元管理できる。固定電話・携帯電話を問わず通話録音や生成AIによる自動文字起こし・要約機能を備える。
導入効果として、とくに大きかったのが、受電時のポップアップ機能だ。着電と同時に顧客の住所や過去の応対履歴が画面に表示されるため、顧客特定までの時間が短縮された。録音機能により「後から確認できる」という安心感も生まれ、スタッフが応対に集中しやすい環境づくりにもつながっている。
AI要約機能は担当者不在時の引き継ぎにも活用されており、顧客に同じ説明を繰り返させることなく対応を継続できる。蓄積された録音データはスキル教育にも転用されており、応対スキルの高いスタッフの通話内容をチーム内で展開することで、マニュアルでは伝わりにくい話し方のニュアンスの習得と応対品質の標準化に役立てているという。
日本基準寝具のエコール事業部 業務部 次長の山藤氏は、「システムが情報の正確な特定を担ってくれるからこそ、人間はお客様の困りごとに耳を傾けることに専念できる」とコメントしている。同社は今後、蓄積した応対データのさらなる活用を検討し、地域の福祉・介護サービスの品質向上につなげていく方針だ。
2026年05月15日 17時32分 公開
2026年05月15日 17時32分 更新