Zendesk、『Zendesk Contact Center』の日本での提供を開始

Zendesk(日本法人:東京都中央区、森 太郎代表執行役社長)は、オムニチャネルコンタクトセンター『Zendesk Contact Center』の日本市場での提供開始を発表した。
 

Zendesk  CEOのトム・エッグマイヤー氏(写真中左)、CTOのエイドリアン・マクダーモット氏(同中右)、Zendesk日本法人 代表執行役社長の森 太郎氏(写真右)、最高技術責任者室 プリンシパル プロダクトソリューション マネージャーの吉岡さやか氏(写真左)
Zendesk  CEOのトム・エッグマイヤー氏(写真中左)、CTOのエイドリアン・マクダーモット氏(同中右)、Zendesk日本法人 代表執行役社長の森 太郎氏(写真右)、最高技術責任者室 プリンシパル プロダクトソリューション マネージャーの吉岡さやか氏(写真左)


冒頭は、森社長が日本市場におけるビジネスアップデートを説明した。具体的には、国内3000社以上に導入しており、前年比2ケタ成長を続けていることを示した。また、ユーザーコミュニティ『Zenlab』にも1200人超が在籍し、ユーザー同士で活発に交流しZendeskの活用を深めていることも明かした。パートナー企業も拡大しており、現在23社が名を連ねる。「ダイレクト販売とパートナーによる再販協業モデルのバランスを見ながら、戦略的にパートナー企業を数社増やす計画です」(森氏)

プロダクトにおいては、「Resolution Platform」という問題解決にフォーカスしたアプローチのもと、Zendeskプラットフォームにエージェン型AIを組み込み、すべての機能を最新のAIでカバーすべく、機能強化を進めていることを示した。

そのプラットフォーム上で新たにリリースされたのが、Zendesk Contact Centerだ。CCaaS(Contact Center as a Service)ベンダー・Local Measureの買収によって得た技術を活用し、アマゾン ウェブ サービスのクラウド型コンタクトセンター『Amazon Connect』と連携して開発したもので、大規模かつ複雑なエンタープライズ環境に対応する統合型のオムニチャネルコンタクトセンターという。AIによる顧客対応を人間の管理者が運用管理する仕組みであることを特徴とし、AIが問題解決できなかった場合は、スムーズにオペレータに引き継がれる。さらに、リアルタイムにオペレーション全体の状況を俯瞰できるコマンドセンターによって、サービスの安定性と例外(レアケース)対応の的確さを担保している。  

 

Zendesk CEOのトム・エッグマイヤー氏は、グローバルにおける同社の立ち位置を示すとともに、日本市場への期待を述べた。人口の減少トレンドやサービス志向の文化であることを上げ、「Zendeskは、サービスの品質を維持しつつ、人手不足にも対応できるソリューションです。現在、日本市場はグローバルトップ8に位置していますが、今後トップ5に入っていくと考えています」(エッグマイヤー氏)。その期待の表れとして、国内にデータセンターを2拠点構えているのは米国と日本のみであることを強調した。

CTOのエイドリアン・マクダーモット氏は、サポート業務は、責任が重い一方で過小評価されがちな点を指摘。「CXの本質は、プロダクトやサービスが提供しようとする“理想的なシナリオ?から外れてしまった顧客と向き合い、複雑で困難な課題を解決に導くことにあります」(マクダーモット氏)。一般的に、問い合わせの47%は製品やサービスの仕様に起因するトラブル対応、28%はよくある問い合わせ、残りの25%は収益向上や顧客との関係構築など、複雑なサポートを要する付加価値の高いやり取りとされる。このうち、人による対応は付加価値の高いやり取りで、その他はAIによる自動対応および製品・サービスの改善で問題解決すべきとした。こうした「あるべきCXの提供体制」を実現する基盤として、Zendesk Resolution Platformの進化を図るAI関連の新機能を追加していく計画を示した。
 

 

詳細は、最高技術責任者室 プリンシパル プロダクトソリューション マネージャーの吉岡さやか氏が解説。主な新機能として、「Voice AIエージェント」「管理者向けCopilot」「ナレッジビルダー/ナレッジコネクタ」「ビデオ通話と画面共有」「アクションビルダー/アプリビルダー」「IT資産管理」「HyperArc(先行プレビュー)」の7機能を挙げ、このほかにも問題解決に直結するパーソナライズされた顧客体験を実現するうえで、多くの新機能をリリースしていく予定を示唆した。

 

新機能

 
 同日開催された『Zendesk Showcase Tokyo』では、最新ソリューションの発表や事例の紹介に加え、ユーザー企業の表彰を実施。事前の来場登録者数は1300人超で、会場は盛況だった。
 

2025年11月04日 12時00分 公開

2025年11月04日 12時00分 更新

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