座談会 <「自動モニタリング」の現在地>
コールセンターにおける品質管理の根幹は「モニタリング」にある。生産性や網羅性といった従来のモニタリングの課題を払拭するのが、AIや音声認識を活用した自動化の仕組みだ。自動評価を導入し、効率的な管理と効果的な育成を実践する3社に成果と課題を聞く。
<出席者>(順不同)



<モデレータ> コールセンタージャパン編集部
──モニタリング自動化の導入背景や仕組みについて教えてください。
植草 パーソルビジネスプロセスでは、アドバンスト・メディアが提供するAI音声認識ソリューション「AmiVoice Communication Suite」を活用した自動評価を10年前から実践しています。リアルタイム評価ではなく、対象コールをランダムに抽出し、バッチ処理によって評価することで効率的な品質管理を実現しています。
藤村 ALL CONNECTでは、品質チェックの負荷を軽減することと、評価のバラつきを抑えることを目的に自動化に踏み切りました。スタジアムと共同開発した自動評価システム「Dr.Tel」を新規契約窓口に導入しています。導入当初は、全件チェックを行っていましたが、同じくサンプル評価のほうがフィードバックに適していることから切り替えました。イレギュラー案件や長すぎる(または短すぎる)通話は対象外としています。オペレータには「モニタリングは監視ではなく成長のため」と伝え、評価結果に一喜一憂するのではなくそこからどう改善するか考えるよう促しています。
木村 私が担当している業務では全体の約5%しか評価できませんでした。自動化によって全件評価が可能になり、フィードバックや指導の時間をオペレータ1人あたり3.8倍増やすことができました。
──評価項目や特徴を具体的に教えてください。
会員限定2025年10月20日 00時00分 公開
2025年10月20日 00時00分 更新