2025年の市場を占うキーワードは「AIエージェント」の適用だ。OpenAIをはじめとした生成AIのトップランナーが「次のトレンド」と口を揃える、“自律型AI”といわれるこの機能がソリューション化されることで、適用範囲が拡大することが予測される。良くも悪くも「AIの実験場」の様相を呈しているコールセンターで、どのような活用がされるのか要注目だ。
2025年も、コンタクトセンターの話題の中心は「生成AI」になるだろう。とくに注視すべきは、OpenAI、Meta、マイクロソフトなどのトップランナー各社が口を揃える「AIエージェント」の技術進化だ。
自律型AIとされるこのテクノロジーが適用されれば、顧客接点での活用範囲も大きく広がる可能性が高い。2024年まで主流だった「対応の要約」だけでなく、いよいよコミュニケーション領域に踏み込んだ事例の登場が期待される。
図は編集部による「2025年の市場予測」だが、7項目のほとんどで生成AI活用は大きな要素を占める。結果、ITソリューション市場はさらなる拡大が期待できるだろう。
とくに今年も前半、耳目を集めそうなのが「カスハラ」だ。毅然とした対応を経営者が自ら打ち出す傾向が強いが、課題はその方針をどう「現場のルール」に落とし込むかにある。これまでの「応対者のスキルに依存する」という悪しき習慣から脱し、いかに組織対応を実践できるか。そして生成AIをはじめとする最新テクノロジーをどう活用するのかなど、注目すべき要素は数多い。
BPO市場は、主要各社が打ち出すソリューションベンダーとしての差別化──人工(にんく)ビジネスからの脱却がどの程度進むかに注目だ。ここでもカギとなるのは生成AI活用になりそうだ。
2025年01月20日 00時00分 公開
2025年01月20日 00時00分 更新