三井住友カード(東京都江東区、大西幸彦代表取締役社長)は2024年6月、AIベンダーのELYZAが開発する検索拡張生成(RAG:Retrieval-Augmented Generation)技術を用いた生成AIの利用を開始した。
キャッシュレス決済の普及を受け、同社の新規申し込みが増加、2023年度の申し込み件数は500万件に達した。月間の問い合わせ件数は50万件を超え、対応品質向上と対応可能件数の拡大が急務となっていた。
今回導入した生成AIは、ELYZAが開発したLLM実用化プラットフォーム「ELYZA App Platform」で、6月末よりメール回答業務で活用。上図に示す通り、メールでの問い合わせに対し、RAG技術を活用して社内データから回答の元となる情報を抽出し、草案を自動生成。オペレータが内容を確認したうえで、最終文面を作成する。
開発開始から導入実装までの期間は約3カ月間。今後は、2024年内に業務用アプリケーションをAPIで組み込み、チャットでの問い合わせにも展開する予定。最終的には、問い合わせ対応にかかる時間が最大で60%程度短縮される見込み。
2024年07月02日 16時34分 公開
2024年07月02日 16時34分 更新