<コーナー解説>
ITソリューションの導入に関し、背景や動機、選定要素と運用ポイントを聞く事例記事です。
SMS送信ツール
本人認証から督促まで
「ストレスフリー」を実現する第4のチャネル
問い合わせのデバイスが固定電話からスマートフォンにシフトして以降、SMS送信ツールの導入が加速している。特徴は何といっても、高い到達率と開封率だ。「本人認証」「督促」「リマインド」など用途は広がり、企業だけでなく自治体窓口での採用も増えている。主要ベンダー4社の動向とSMS活用のポイントを検証する。
企業から顧客への連絡手段は、電話(アウトバウンド)やメール、郵送などがあるが、いずれもコンタクト率に課題がある。例えばアウトバウンドコールの場合、タイミングによってはつながらず、つながったとしても「忙しい」「時間がない」という反応は少なくない。ユーザーが番号を未登録の際、着信拒否設定され、二度とつながらなくなることもある。メールも開封率に課題があり、膨大な受信履歴に埋もれたまま見過ごされる可能性も高い。そうしたなか、SMS(Short Messaging Service)への注目が急速に高まっている。
SMSはスマートフォン/ガラケーに関係なく、携帯電話番号宛てにショートメッセージを送ることができ、契約キャリアの受信圏内であれば遅延なく送信できる。プッシュ通知機能によって受信に気付いてもらいやすく、開封率は非常に高い。NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションが実施したSMS利用実態調査では、SMS通知後のアクションとして半数以上が「SMSの内容を確認する」と回答、開封タイミングも8割以上が「届いてすぐ」もしくは「当日中に確認する」と回答している(図1)。
主な利用用途は、図2の通り。端末に1つしか割り振られていない携帯番号で個人を特定できる点を活かした『本人認証』が可能で、なりすましや複数アカウント登録も防止できる。『督促』でも高い成果が報告されている。電話に出られない顧客も、SMSであれば反応するケースが多いという。物流・インフラ業界での事例としては、『事前連絡・リマインド』が挙げられる。商品の配送や、工事・点検のための訪問日時・契約更新日を事前通知することで、当日訪問・面談した際のユーザー不在率を大幅に改善できる。メール・電話よりも高いSMSのレスポンスを有用した運用事例が、『アンケート送付』だ。人材業界では、休眠顧客の掘り起こしなどを目的に実施するケースもあるという。
図1 SMSの活用状況について(単一回答、n=1217)
※画像をクリックして拡大できます
図2 SMS送信ツールの主な利用用途
※画像をクリックして拡大できます
記事内で取り上げているベンダー(掲載順)
NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション
KDDIエボルバ
TACT(USEN-NEXT GROUP)
エクスリンク
2024年01月31日 18時11分 公開
2023年04月20日 00時00分 更新
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