2021年12月号 <インタビュー>

高城 雄大 氏

CS部門強化で業界トップの地位を固める!
ビジネス変革を支援するプロ意識を醸成

ラクスル
執行役員
ラクスル事業本部COO
高城 雄大 氏

「仕組みを変えれば、世界はもっと良くなる」というビジョンを掲げ、「印刷」というレガシーな産業にEコマース、シェアリングエコノミーという新しい仕組みを持ち込み、社会変革を提唱するラクスル。継続的に成長を遂げる同社のCOOである高城雄大氏に、カスタマーサポートの位置づけやあり方、マネジメント手法を聞いた。

Profile

高城 雄大 氏(Yudai Takagi)

ラクスル 執行役員 ラクスル事業本部COO

NTTコミュニケーションズ、プライスウォーターハウスクーパース(PwC)にてアジア各国でのITインフラ・システム開発やサプライチェーン、販売プロセス改善など。2015年ラクスル入社。経営企画や生産管理・調達、プロダクト開発、新規事業開発を経て、現職。現在は印刷事業の統括、新規事業創出、グループ会社の経営支援などに取り組む。

──テレビCMのイメージだと「印刷が安い、早いサービス」という印象が強いのですが、その仕組みを教えてください。

高城 メインとしている事業は印刷のEコマース「ラクスル」で、自社で工場を持たないファブレス形態で経営しています。具体的には、ネット経由で受けたオーダーを、契約している複数の印刷会社に発注、印刷して発送するサービスです。

 多くの印刷会社では、高額な印刷機を導入していますが、その稼働率は常に大きな課題でした。当社で複数のお客様からのオーダーを取りまとめ、その時点で稼働可能な印刷機を持つ印刷会社に発注することで、用紙と機器稼働の無駄をなくすことができます。また、印刷用のデータも当社で制作しており、印刷会社は、印刷工程のみ対応すればいい。発注/受注ともに、無理や無駄が発生することなく極めて効率的です。

──近年、さまざまな分野で実践されているマッチングビジネス、シェアリングエコノミーのパイオニアに近い存在ですね。

高城 単純なスキマ時間のマッチングではなく、広告のタイミングや季節変動などによる需要予測と、タイムリーに稼働できる印刷機器の空き状況などを一元的に管理できるシステムによって可能となりました。当社の強みは、こうした従来の印刷業界にはなかったテクノロジーを自社で開発・提供しているところにあります。さらに印刷物を発注するエンドユーザーに対しては、画像編集ソフトやスキルがなくても簡単にオンライン上で印刷デザインができるソフトウエアを展開しています。

 従来、印刷物の販売は、営業担当者による訪問営業が主流だったため、人件費が嵩み、結果的に高単価になりやすいという構造上の課題を抱えていました。ラクスルのプラットフォームを利用することで、ユーザーは小ロットから発注でき、印刷会社もそれを受注できるようになり、個人や中小企業を中心に客層を拡大しています。

(聞き手・嶋崎有希子)
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