2021年10月号 <Focus/トピックス>

Focus

呼量削減「最大の課題」
シニア層の“自己解決”を高める方法

チャットボット、LINEボット、FAQ。企業が提供する自己解決のツールは多様化しているが、あくまで企業視点で、かつ「すべての顧客」に向けた訴求が大半だ。このため、顧客の多くを占めるシニア層のニーズに応えられていない。自己解決における、シニア層の「使いやすさ」「使いづらさ」を検証する。

 電話における「シニア対応」を教育するセンターは増えている。声の大きさ、トーン&マナー、わかりやすい言葉への言い換えなどを、シニア視点で徹底的に教育する事例が多い。だが、Web上のサポートサイトをシニア向けに構築している企業は少数だ。

 Webコンテンツの強化と誘導による呼量削減は、ほとんどのセンターが重視しているが、若年層の電話離れ、消費行動のデジタルシフトがすでに顕著である以上、より減少を図るためには「シニア向けのセルフサービス」促進は大きなカギを握る。「シニア層のデジタルシフト促進と自己解決への道筋」を探る。

 シニアマーケットの調査やコンサルティングなどを行う日本SPセンターのシニアマーケティング研究室室長、倉内直也氏は「Webサイトをはじめ、さまざまなサポートツールの大半はシニア視点でつくられてない」と指摘する。「そもそも“シニア”の定義は曖昧で、ひと括りに傾向を把握しようとしても実態は捉えられません。個々の“その人”がどこでどのようにつまずいているのか、なぜ困っているのかを把握するためのフィールドワークを通して、はじめてシニアの視点が理解できます」と指摘する。

 シニア層とのコミュニケーションを考える際に欠かせない要素が、(1)デジタルリテラシーの違い、(2)言語の壁、(3)記憶力の低下、(4)利用している端末の状況、(5)有人によるコミュニケーションを求める気持ちへの寄り添いだ。

図 シニア層の「自己解決」を促進する取り組み例

図 シニア層の「自己解決」を促進する取り組み例

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