緊急事態、継続中──
「新型コロナ禍の1年」を振り返る
Part.1 <現状と課題>
なおも問われるクラスター対策
デジタル/在宅、「2大シフト」の現在(いま)
2021年6月初旬、札幌市のワクチン予約センターでのクラスター発生が大きく報道された。もはや医療従事者同様のエッセンシャルワークである以上、一定のリスクは存在する。そこで昨年来、業界を挙げて取り組んできた3密対策を振り返るとともに、在宅シフトしたセンターの取るべき方向性を検証する。1年の環境変化をおさらいしたうえで、現段階、実践すべきチェックリストもまとめた。
新型コロナウイルス感染症の拡大で最初の緊急事態宣言から1年強が経過した。コールセンター/コンタクトセンターの運営企業、そして従事者は、この間、在宅勤務をはじめとした感染拡大防止に努めてきたが、それでも数カ所でクラスターが発生。とくに6月初旬にはワクチン対応センターでのクラスターが大きく報道されるなど、現場はなお翻弄されている。
運営企業は、アフターコロナを見据えてどうすべきか。1年の環境変化を振り返るとともに、現段階、「やるべき要素」のチェックリストをまとめる(図参照)。
図1 アフターコロナに向けたチェックリスト(1)
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図2 アフターコロナに向けたチェックリスト(2)
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Part.2 <インタビュー>
CX、BPO/IT市場、「働き方」──
4人の識者に聞く『アフターコロナ』予測
巣ごもり消費、在宅勤務、リモート会議──消費者の行動が著しく制限されたこの1年、企業が目指してきた「カスタマーエクスペリエンス(CX)の向上」もまた、方向性の変化を余儀なくされた。強制的に発生したトレンドが、アフターコロナに向けてどう変わるのか。コールセンターは、どう運営すべきか。CX、BPO/IT市場、働き方──4人の識者に「アフターコロナ」について聞いた。
カスタマーエクスペリエンス
我慢を伴う消費はトレンドになり得ない
使う人に「アジャスト」したサービスが勝つ
野村総合研究所
金融DXビジネスデザイン部 上級研究員
田中 達雄 氏
BPO市場
旅行・観光向けのマイナスを特需でカバー
アフターコロナの鍵は「DX提案」の収益モデル化
デロイト トーマツ ミック経済研究所
主席研究員
竹田 啓一 氏
ITソリューション
コロナ禍がもたらしたクラウドシフトの加速
アフターコロナも続く緩やかな特需
CXMコンサルティング
代表取締役社長
秋山 紀郎 氏
働き方
「働きやすさ」が重視されたコロナ禍も
働きがいのある会社の条件は永久不変
Great Place to Work Institute Japan
代表(働きがいのある会社研究所 代表取締役社長)
荒川 陽子 氏
2024年01月31日 18時11分 公開
2021年06月20日 00時00分 更新