2020年3月号 <キーパーソン>

ポール・伊藤・リッチー 氏

クラウドシフトを全面的に加速する!
目標は2022年に席数を“3倍”

ジェネシス・ジャパン
代表取締役社長
ポール・伊藤・リッチー 氏

PROFILE

ポール・伊藤・リッチー 氏(Paul Ricci)

2017年、インタラクティブ・インテリジェンス買収に伴い、ジェネシスに入社。クラウド型コンタクトセンター・SaaSソリューション「Genesys Cloud(Genesys PureCloud)」の日本におけるローンチを主導したほか、直近では取締役執行役員 営業本部長を務めた。

2016年12月の経営統合以前、インタラクティブ・インテリジェンスの日本支社を率いていたポール・伊藤・リッチー氏が、今年1月、ジェネシス・ジャパンの新社長に就任した。日本市場を知り尽くしている新社長に、同社の現状と今後の戦略を聞いた。

──2019年のビジネス動向について教えてください。

リッチー グローバル、日本ともに2ケタ成長です。「Genesys Cloud」は昨年だけで450社以上が新規採用し、トータル2000社に迫る勢いです。最大規模は2万席のセンターもあります。同ソリューションは日本も順調で、累計1万1000席を超えました。同時に、オンプレミス・システムのお客様のサポートも合わせて強化しており、クラウドとのハイブリッド環境においても強みを発揮できる状況にあります。

──コンタクトセンター基盤のクラウド化は、AWSの「Amazon Connect」の出現以降、競争が激化している印象があります。

リッチー 市場活性化をもたらすためにも、健全な競合は歓迎です。Genesys Cloudの最大の強みは、世界中のお客様のニーズを機能に反映できる迅速性にあります。2019年だけで新機能を160追加し、細かい機能強化に至っては3000回を超えています。このスピードと柔軟性が大きな差別化要因となっています。

 むしろ、現状では他社クラウドサービスというより、既存のオンプレミス・システムからの移行が大きな壁となっています。いかに適切にナビゲート(提案)できるかが今後の成長を左右します。

──目立っているパートナーシップの強化もそのためのものですか。

リッチー 経営ビジョンでもある「エクスペリエンス・アズ・ア・サービス」を実現するには、クラウドはもちろん、AIやアナリティカル領域における機能強化が欠かせません。Google Cloudやマイクロソフトなど、大型のパートナーシップでそれを実現します。

 例えば、今後、マイクロソフトとの協業によって「Microsoft Azure」上でハイスペックな大規模センター向けシステムである「Genesys Engage」を配備し、すべてのチャネルを一元管理するオムニチャネル・カスタマーエクスペリエンス・ソリューションを構築できるようになります。

──日本市場における2020年の展開と、新社長としての意気込みは。

リッチー 日本のカスタマーサービスにおける最大の課題は、一般消費者が求めている品質が高くなり続け、企業がキャッチアップするのに苦労している点です。ジェネシスはクラウドとAIを組み合わせ、サービスの進化をお手伝いします。そのために、機能強化はもちろん、積極的なマーケティングを展開します。まず、Genesys Cloudの40%オフのスタートアップ・キャンペーンを展開中です。2022年にクラウドだけで現在の3倍となる3万席という目標達成に向けて、クラウドシフトを全面的に進めます。