2019年4月号 <事例研究>

事例研究

JCB

70%を占める「Webで解決」意向
VOCを基に“チャネル”と“FAQ”を大幅刷新

キャッシュレス化の進行を背景に拡大するクレジットカード市場。コールセンターでは、問い合わせ数の増加に伴う人材確保と、スマホへのシフトによるCX(顧客体験)の見直しが喫緊の課題になっている。JCBではチャットボット導入を含めたチャネル最適化とFAQの見直しを進め呼量を20%低減。オペレータのスキル評価も顧客視点に切り替えている。

 JCBでは、顧客がコールセンターに問い合わせるまでの体験をアンケートで調査。結果、約70%が事前にインターネットなどで解決法などを調べた末に電話をかけていたことがわかった。これは、多くの顧客がWebサイトやチャットボットなど、他のチャネルで解決することを望んでいるということを示している。

 そこで、セルフサービスの強化を図った。まずは、顧客視点で見直しを行うためVOC分析を徹底。具体的には、音声認識システムとテキストマイニングを導入し、カスタマージャーニーマップを描いてそこにVOCをマッピング。どういったシーンでどういう問い合わせがどのくらい発生しているのか、“困りごと”を定量分析して改善の優先順位を決めた。

 音声認識システムは、オペレータに対する応対指導にも活用している。実際の応対と評価の高い音声を、テキスト化した文字数で見せることでムダな言い回しがあることを明示したところ、ATTの低減と「わかりやすい」という顧客からの評価を高めることにつながった()。

 FAQサイトを見直すなどした結果、自己解決できる顧客が増えたことで、2015年から3年間で約20%もコール数が減少している。チャットボットを2019年5月から本格稼働する予定で、2022年までに、2015年には月間50万件あったコールの半減を目指す。

コミュニケーション本部コミュニケーション企画部長の岩崎也寸志氏(右)と次長の棗満佐子氏

コミュニケーション本部コミュニケーション企画部長の岩崎也寸志氏(右)と次長の棗満佐子氏

図 テキスト化した音声ログをもとにした応対を改善

図 テキスト化した音声ログをもとにした応対を改善

※画像をクリックして拡大できます

Center Profile

センター

北海道(札幌)に180席、東京に110席(三鷹、高田馬場)、大阪に30席、福岡130席のセンターを開設している。一部を業務委託(アウトソーシング)するハイブリッドモデルで運営。BCPの観点からどの窓口(ダイヤル)も2拠点に分散している。月間の対応件数は、コールが約40万件でメールが約3000件となる。