カスタマーエクスペリエンス
デザイナー
森山 裕之 氏
<コーナー解説>
カスタマーサービスに注力し、コールセンターやWebサイト、アプリなどを有効活用し成長している企業のキーマンに戦略を聞きます。
お金のデザイン
ロボットが変える資産運用のCX
企業プロフィール
設立:2013年8月
所在地:東京都港区赤坂1-9-13 三会堂ビル1F
事業内容:投資運用業および投資助言・代理業ならびに第一種金融商品取引業
URL:https://theo.blue/
資産運用は、一般市民にとってはかなりハードルが高い。お金のデザインは、「10万円からできる資産運用サービス」を提供しているベンチャー企業で、2017年4月現在、1万人を超えるユーザーを持つ。
提供する「THEO(テオ)」という名称のサービスの正体は、資産運用の「ロボアドバイザー」だ。その由来は、ヴィンセント・ヴァン・ゴッホを資金面でサポートした弟の名前、テオドルス・ヴァン・ゴッホから取ったものである。
サービス基盤は「国際分散投資」という手法。投資先を世界中のインデックス──例えば香港の株式、米国の債券、不動産、金などの商品やエネルギーなどに分散することでリスク分散と収益の安定化を期待できる。商品でいうとETF (Exchange Traded Fund/上場投資信託)というもので、前記したさまざまなインデックスに連動、それを組み合わせたポートフォリオを構築できる点が特徴だ。なお、預かり資産の1%にあたる投資一任報酬が同社の収益となる。
資産運用=博打ではない!
安心感与える口座開設プロセス
ユーザーは、まず5つの質問に回答する。資産運用の経験、元本の安全性の重要度、値下がりに対する意識、インフレによる目減りの心配など、その回答で顧客の志向を自動診断(画面左)。値上がり益重視のグロース(株式中心の運用)、配当・利息重視のインカム(債券中心の運用)、インフレヘッジ(実物資産中心の運用)の比率をやはり自動的に示す(画面右)。顧客は自ら比率を調整することも可能だ。同時に、資産構成例(株式、債券、通貨、現物などの比率)も示し、口座登録に移行する。
同社のカスタマーエクスペリエンス デザイナーの森山裕之氏は、「お客様の多くがはじめて資産運用する方です。それだけにわかりやすさと安心感を提供する機能とインタフェースは重要です」と説明する。
自動診断のプロセスで離脱している顧客の情報などを分析し、改善を図る。問い合わせ対応もWebフォームか電話で実践し、内容も詳細に検証している。
森山氏は、「日本で資産運用というと、デイトレーディングのようなリスクの高いイメージを持たれる方が多いのは事実。健全かつ、これからの生活に必要不可欠な手段である国際分散投資を簡単に利用いただけるような顧客体験を重視しています」と強調した。
ユーザーの志向を把握する質問画面(左)と、志向に合わせた資産構成例(右)。いずれもわかりやすさを徹底追求している
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2024年01月31日 18時11分 公開
2017年05月20日 00時00分 更新
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