アンドエスティHD
アパレル・雑貨ブランドを展開するアンドエスティHDでは、コーポレート本部配下のカスタマーサクセス部が、カスタマーサポートとカスタマーサクセスを担い、実店舗と自社ECの顧客対応を統括する。問い合わせ対応にとどまらず、生成AI活用やVOC分析、業務プロセスの再設計を推進。CX向上と事業成長の両立を目指している。
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アパレル・雑貨などのブランドを展開するアンドエスティHD。カスタマーサポートとカスタマーサクセスを担うカスタマーサクセス部は、年間約24万件の問い合わせに対応。チャネルはメール、AIチャットボット、電話となっている。

アパレルや雑貨ブランドを展開するアダストリアグループのアンドエスティHDは、実店舗とECを軸に国内外約1500店舗、2000万人超のEC会員を抱える企業である。同社のカスタマーサクセス(CS)部は、カスタマーサポートとサクセス機能を一体的に担い、店舗、EC、アプリ、電話、AIチャットボットなど、多様な顧客接点を横断して顧客体験を支えている。約30人の体制で年間約24万件の問い合わせに対応するが、人員増ではなく体制の再設計によって効率化を図ってきた。
転機となったのは、2021年のサポート基盤「Zendesk」導入によるナレッジ管理の再構築である。FAQの整理やデータ分析による構造化を進めたことで、AI活用の基盤を整備した。その後、AIチャットエージェントを導入し、解決できなかった問い合わせを日々分析しながらプロンプトやナレッジを改善。自己解決率は92%に達し、有人チャットを廃止するまでに至った。AIはエンジニア任せではなく、現場メンバーがチューニングしながら“育てる対象”として運用されている。
また、顧客の声(VOC)を全社員が活用できるポータルも構築。アンケートや問い合わせデータを統合し、商品・店舗・ECの改善に活用する仕組みを整えた。AI導入によって生まれた余力は店舗支援や人材育成に振り向けられ、CS部は顧客理解を基盤に事業改善へ貢献する組織へと進化している。今後はAI/ML(機械学習)やCRM連携などを推進し、顧客データをマーケティングや商品改善につなげ、LTV最大化を目指す。


2026年03月20日 00時00分 公開
2026年03月20日 00時00分 更新