生成AI/クラウド時代の IT導入の勘所

2025年10月号 <特集>

特集

生成AI/クラウド時代の
IT導入の勘所

Part.1 <Q&A>

ベンダー/SI/情シス“丸投げ”では進まない
クラウド導入の「よくある疑問」を徹底解説

クラウドソリューション最大の導入メリットは、「コスト」ではなく、「常に最新機能をストレスなく利用できる」という柔軟性/拡張性にある。しかし、そのためには現場のマネジメントが従来以上に「機能」を熟知しなければならない。IT導入を専門領域とする4社5名のコンサルタントに、生成AIも含むクラウドのメリットを享受するためのポイントや注意点を聞いた。

 コロナ以前から徐々に進んでいたコールセンター向けITソリューションのクラウドシフト。そのメリットを十分に享受するために現場マネジメントが留意すべきポイントは何か──。また、導入プロセスや運用の「コツ」は、オンプレミス時代と何が変わったのか──。その疑問や課題を、「選定・資料作成」「体制・管理」「トラブル対策・対処」「生成AI」の4領域に分け、Q&A形式で掲載した。

回答者プロフィール(会社/団体名順)
小栗 伸 氏
小栗 伸 氏
AICX協会
代表理事
秋山 紀郎 氏
秋山 紀郎 氏
CXMコンサルティング
代表取締役社長
小長谷 渉 氏
小長谷 渉 氏
デロイト トーマツ コンサルティング
Sales & Service Unit
シニアマネジャー
谷本 俊樹 氏
谷本 俊樹 氏
PwCコンサルティング
フロントオフィス&
エクスペリエンス事業部
パートナー
八木 陽生 氏
八木 陽生 氏
PwCコンサルティング
フロントオフィス&
エクスペリエンス事業部
シニアマネージャー

<選定・資料作成>

Q1オンプレミスとクラウドのコスト比較はどうすればよいですか?

Q2既存システムの使い勝手を変えずにクラウド化するにはどうすればいいですか?

Q3RFP(提案依頼書)の書き方がわかりません。最低限押さえるべき項目は?

Q4オンプレ時代とのライフサイクルコスト(TCO)比較を社内説得資料にするには?

Q5クラウドコミュニケーションプラットフォームを選定する際のポイントは?

Q6システムリプレースに対して、オペレータやSVなど現場の反発が強いです。クラウド化のメリットを納得してもらうには?

<体制・管理>

Q7クラウド移行後の運用体制はどのように変わりますか?

Q8クラウド移行後のセキュリティ対策は何が必要ですか?

<トラブル対策・対処>

Q9データ移行・マイグレーションでよく起きるトラブルと対策は?

Q10万が一、ネットワークなどの障害で電話やメールなどによる顧客対応ができなくなるようなトラブルが発生した際の対処法、契約時の注意点を教えてください

Q11CRM/CTI連携でよくあるトラブルと回避策は?

<生成AI>

Q12生成AIはどのような業務で活用できますか?

Q13生成AIを活用する場合、社内のデータや顧客情報をどこまでいれていいのでしょうか?

Part.2 <ケーススタディ>

4社のクラウド導入事例にみる
運用過程の“進化”を見通した「選び方」

クラウドソリューション最大の特徴は、「利用過程での進化」にある。導入後はアドオンによる限定的な進化が主流だった従来システムにはないこの特徴を生かすには、導入時に「どれだけ目的・ゴールを明確化できるか」と、運用フェーズにおける「トライ&エラーを繰り返して業務を最適化していけるか」という中長期視点に基づく挑戦が必要だ。先進的な取り組みの評価が高い4社の事例を紹介する。

 クラウドソリューションの導入成果を高めるために、現場が考えるべきこと、準備すべきことを事例で検証する。ポイントは、「目的や将来像に基づいた設定と要件の整理」と「運用定着を図るための施策の実践」だ。

CASE STUDY 1
カインズ

“カイゼンの根拠”を的確に把握したい!
「現場視点」で必要な機能を整理

 大手小売・流通業のベイシアグループでホームセンター事業を展開しているカインズは、カスタマーサービス部門の抜本的は改善を図るべく、2021年にクラウド型コンタクトセンターシステムを導入。その後、出力されるレポートの品質や信頼性に課題があったことから、同じくクラウド型コンタクトセンターシステムにリプレースした。

 こだわったのは、「コールセンターのどこをどう改善すればいいのか、そのエビデンスとなる数値の取得」だ。そのうえで、「システムベンダーや情報システム部門などが主導すると、どうしてもシステム寄りの価値観で構築されてしまう」という問題を解消。当初、導入されていたクラウドソリューションはその典型例だった。ソリューション選定のポイントは、あくまでも「現場視点」が重要であり、マネジメントにはそれを設計・判断・運用するリテラシーが必要ということだ。

CASE STUDY 2
日本旅行

トライ&エラーを恐れない!
スモールスタートから進めたデジタルシフトの軌跡

 新幹線と宿泊をセットで提供する国内旅行パッケージ「赤い風船」などツーリズム事業を展開する日本旅行は、コロナ禍以降「デジタルツーリズムの推進」を掲げ、商品販売の軸足を店舗からWebへと移行。これに伴い、電話またはWebで予約した顧客向けの窓口である予約センター(コールセンター)への問い合わせが急増、コールセンターの強化を図ることとなった。体制を強化するにあたり、まず「CXのあるべき姿」を整理し、強化の目的を「CX・顧客利便性向上と業務効率化の両立」に設定。メールやチャットといったデジタルチャネルの導入・運営統合を図るコミュニケーション基盤を構築、段階的に活用範囲と使用機能を拡大していった。

CASE STUDY 3
ソニーネットワークコミュニケーションズ

「電話の有償化」実現を支えた
“オムニチャネル基盤”の導入と成果

 ソニーネットワークコミュニケーションズは、2018年にチャットサポートを導入。ノンボイスシフトを加速させるとともに、対応自動化を推進し、2022年には電話応対の有償化に踏み切っている()。現在So-net全体の問い合わせのうち約80%が無人で対応。さらに、有人対応の約80%がチャットで完結。ひとつのコミュニケーション基盤(PrimeTiaas)上でほぼすべてのチャネルを制御できるメリットを生かした事例だ。

図 カスタマーサポートにおける構造改革のプロセス
図 カスタマーサポートにおける構造改革のプロセス
CASE STUDY 4
大和証券

メール対応にナレッジツールを本格導入
定型文共有で業務効率25%向上

 大和証券は、応対の平準化や新人育成の効率化を目的にナレッジ管理プラットフォーム導入に着手。とくに真っ先にメスを入れたのが、メール対応の効率化だ。カラクリが提供する「KARAKURI assist」を導入し、定型文(テンプレート)を作成。試験運用期間の1カ月間に平均応対時間が約6分50秒も短縮、累計52時間の削減効果につながった。現在では定型文の登録数は約630件に達している。

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2025年09月20日 00時00分 公開

2025年09月20日 00時00分 更新

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