2022年12月号 <事例研究>

事例研究

DHLジャパン

顧客・市場・環境の変化を捉える
企業の「センサー役」として改善を主導

コンタクトセンターのマネジメントとは、業務改善の繰り返しだ。ベストプラティスと評される企業は、そこに日々、顧客対応に勤しむ現場視点を取り込んでいる。国際航空貨物輸送サービスを展開するDHLジャパンでも、現場主導の改善活動を推進。顧客満足度の向上や業務効率化、さらには従業員満足度の向上を図っている。

 コンタクトセンターの最前線で働くオペレータは、顧客接点における重要な“センサー”の役割を担う。企業を取り巻くビジネス環境が変化すれば、顧客の行動や抱える課題、不満や要望なども変わってくる。これを敏感に察知し、より良い顧客体験へと変えていける意見を持つ人材は、日々、顧客に直接対応している現場のオペレータに他ならない。

 DHLジャパンは、コンタクトセンターの現場スタッフが主導する継続的な業務改善活動を促進。顧客満足度の向上や業務効率化など、さまざまな成果につなげている。

 DHLジャパンは、「DHL Express」のブランドで世界220以上の国・地域をネットワークする世界最大規模の国際物流企業、DHLの日本法人だ。集荷から通関・空輸・配達までの輸送プロセスをすべて自社グループで一貫して担うことで、スピーディかつ高品質な国際航空貨物輸送サービスを実現している。

 顧客窓口である「カスタマーコンタクトセンター(フロントライン)」は、東京・大阪の2拠点を構え、集荷手配や貨物追跡調査の一次対応、問い合わせ対応全般を担っている。ここで対応しきれない案件は「カスタマーケア(バックライン)」に引き継ぎ、貨物追跡調査の二次対応、補償対応、海外からの集荷依頼などにも対応している。これら顧客窓口と管理・運営企画チームをあわせて、約200名体制を敷いている。

カスタマーサービス本部 CSディベロップメント マネージャーの河口朱美氏(左)、カスタマーサービス本部 カスタマーコンタクトセンター カスタマーコンタクトセンター長 長谷達郎氏(右)

カスタマーサービス本部 CSディベロップメント マネージャーの河口朱美氏(左)、カスタマーサービス本部 カスタマーコンタクトセンター カスタマーコンタクトセンター長 長谷達郎氏(右)

図 KAIZEN活動が成果につながった要因

図 KAIZEN活動が成果につながった要因

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Center Profile

センター

カスタマーコンタクトセンターを東京・大阪の2拠点に構え、集荷手配、貨物追跡調査、問い合わせ対応全般を行っている。陣容は、二次対応・管理部門を含めて約200名体制。営業時間は、平日8時〜19時(土曜8時30分〜14時)。最重要KPIに「90/10」のサービスレベルを設定、この維持のため継続的改善活動を実践している。

 

2024年01月31日 18時11分 公開

2022年11月20日 00時00分 更新

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