2021年8月号 <事例研究>

事例研究

JR東日本

「モバイルSuica」1000万会員を支える
マルチチャネルサポートの要諦

スマートフォンの普及に伴い、会員数・問い合わせ件数ともに増加する「モバイルSuicaサポートセンター」。恒常的な採用難、将来的な労働人口の減少を見据え、顧客に自己解決を促すマルチチャネル化に大きく舵を切った。ビジュアルIVRをはじめ、AI/有人チャット、Webフォームなど、テキストコミュニケーションを強化、効率化を推進している。

 東日本旅客鉄道(JR東日本)が提供する「モバイルSuica」は、スマートフォンで交通系ICカード「Suica」の各機能を利用できるサービス。クレジットカードでいつでもチャージでき、鉄道の利用はもちろん、定期券やグリーン券の購入、提携ショップでキャッシュレス決済ができるなど、生活に密着したサービスとして利用者を伸ばしている。2020年9月末に会員数1000万人を突破、2021年6月末現在のモバイルSuica発行数は1470万枚以上に達している。

 各種の問い合わせ、申込み、手続きなどを受け付けているのが、「モバイルSuicaサポートセンター」だ。対応時間は午前8時〜午後10時で、鉄道と同様に365日年中無休で稼働している。また、夜間はWebフォームやメール受付のほか、入電の際もFAQ・WebフォームのリンクをSMS送信して問い合わせに対応している。陣容は約70席で、会員数に比べると小規模といえる。

 「入電を極力減らし、どうすればお客様自身による自己解決に導けるかが課題です。それがお客様にとって一番スピーディーな解決方法だからです。このため、FAQやチャットボットを充実し、自己解決できない場合はWebフォームやメールで手続き申請できるなど、なるべく電話をかけることなく解決可能な環境を整備しています」と、MaaS・Suica推進本部 Suica共通基盤部門 モバイルサービス開発プロジェクト副課長の鶴谷恭子氏は説明する。本誌では、同センターのマルチチャネルサポートの全容を紹介している。

MaaS・Suica推進本部 Suica共通基盤部門 モバイルサービス開発プロジェクトの副課長の鶴谷恭子氏(右)、主席の石澤尚之氏

MaaS・Suica推進本部 Suica共通基盤部門 モバイルサービス開発プロジェクトの副課長の鶴谷恭子氏(右)、主席の石澤尚之氏

図 「モバイルSuicaサポートセンター」の概要

図 「モバイルSuicaサポートセンター」の概要

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Center Profile

センター

「モバイルSuica」に関する各種問い合わせ、申込み、手続きに対応。鉄道インフラと同様、365日年中無休で稼働している。規模は約70席。将来的な労働人口の減少を見据え、顧客に自己解決を促すマルチチャネル化を推進。ビジュアルIVRをはじめ、チャットボットやWebフォームなどを駆使した効率化を図る。