2021年8月号 <第2特集>

第2特集扉

消費者に聞く
「コンタクトセンター体験」のすべて

Part.1 <回答者属性と「在宅対応」への印象>

在宅対応に拒否感はナシ?!
浮き彫りとなった「正確さ、迅速さ」の重要性

新型コロナ禍では、多くのセンターが3密対策として稼働席数を減らし、サービス品質の低下が懸念された。実際に利用している消費者はどのような印象を抱いているのか。また、「在宅」で対応されることに対する不安は──。今年の消費者調査は、「在宅センターの印象」などを追加した。通信販売、携帯事業者、生損保、銀行の4業種の調査結果と合わせて検証する。

 コールセンターに電話をかけた消費者が、どんな印象を抱いて電話を切ったか。コールセンタージャパン編集部は、毎年、インターネット調査を実施して満足度や解決度合いを検証している。

 今年の調査は5月下旬に実施。昨年来のコロナ禍の影響がどの程度、存在するかを測る設問も設けている。一部企業では在宅業務へシフトし、継続しているところも多い。

 業界別に見たNPS(ネット・プロモーター・スコア。ベイン・アンド・カンパニー、フレデリック・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズの商標)では、生損保が-43.0で最も高く、-57.5の銀行が最も低い結果となった。NPSは、その企業やブランドの「推奨度/お勧め度合い」を聞く設問だが、今回の調査は「直近で電話した企業」と但し書きをしている。いわば「トランザクションNPS」であり、ブランド全体の推奨度を聞いているわけではない。携帯通信、銀行は、他の2業種よりも用件の幅が広く、とくに難易度の高いテクニカルサポートの色合いも濃い。「あまねく満足するサービス」の提供が困難な業種といえそうだ。

図1 年齢層(n=800)

図1 年齢層(n=800)

図2 就業形態(n=800)

図2 就業形態(n=800)

図3 NPS(ネット・プロモーター・スコア)

図3 NPS(ネット・プロモーター・スコア)


Part.2 <業種ごとの調査結果>

コロナ禍の影響少ない接続品質
金融で顕著な「セルフサービス化」の課題

Part.2では、通信販売、携帯通信、生損保、銀行の4業種の調査結果ごとに、特徴的なデータを検証する。具体的には、コールセンター利用者の問い合わせ内容(コールリーズン)とともに、接続品質や解決度合い、不満に感じた理由などを抜粋し深掘り。合わせて、コロナ禍の影響を検証、課題として挙げられるセルフサービス化など、今後取るべき施策を検証する。

 Part.2では、業種ごとの電話対応に対する印象をまとめる。なお、今年は、電話だけでなくメール(Webフォーム)やチャット/チャットボットの利用者を対象とした調査も実施している。その結果は秋に発刊予定の「コールセンター白書2021」に収録する予定だ。

通信販売
つながりやすさ、問題解決、CS
高水準維持して市場の成長を支える

携帯通信
新サービス登場の余波?!
問い合わせの「料金プラン」「MNP」

生命保険/損害保険
浸透しないWebセルフサービスの利用
課題として浮かび上がる「導線」の強化

銀行
支店閉鎖、縮小を反映して
増えた「ネットバンキング」の問い合わせ

2024年01月31日 18時11分 公開

2021年07月20日 00時00分 更新

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