2020年7月号 <サービスのプロに聞く>

竹内 健治 さん

<コーナー解説>
店舗など、コールセンター以外を含めた接客やサービスのプロにその心構えやノウハウを聞きます。

本格的かつ手軽に「フレンチ体験」を提供
常連を育むきめ細やかな“観察力”

フレンチバル セゾニエ
オーナーシェフ
竹内 健治 さん

Profile

フレンチの名店「ラ・ロシェル」で6年間修業。会員制のリゾートホテル「ホテルジャパン下田」でも料理長として6年間、経験を積み、熊谷の「ヘリテイジホテル」で百貨店での総菜事業の立ち上げを担当。2015年にフレンチバル「セゾニエ」を埼玉県のJR宮原駅付近に開店した。

 フランス料理といえば「手厚いおもてなし」「格式高い」「贅沢」など、高級で洗練されたイメージを思い浮かべる。言い換えれば、「マナーが厳しそう」「高そう」など、ハードルの高さを感じて、利用を躊躇う人もいるはずだ。フレンチバル「セゾニエ」のオーナーシェフ、竹内健治さんは、「料理は学んできた調理法でこだわり抜いて基礎を守りつつも、すべての人にフランスの食文化を楽しんでいただきたい」と笑顔で話す。そのため、本来はフレンチにはないパスタも、要望に応えてアレンジを加え、メニューに取り入れている。また、堅苦しいテーブルマナーが苦手な顧客のために箸も用意。大都市圏の高級フレンチではあり得ない手頃な価格設定など、親しみやすい店づくりを実践している。本格的なフレンチの色合いを濃くしながらも、この気取らないスタイルは地元で評判を呼んでいる。顧客の8割近くが常連で、すっかり地域の生活に溶け込んでいる。

 しかし、常連が多い店にありがちな、店員/店主と顧客が雑談で盛り上がるようなコミュニケーションを武器としているわけでもない。竹内さんは顧客のペースを尊重しながらも、本格的な“フレンチ体験”を提供する秘訣について語った。