2019年5月号 <リーダー・オブ・ザ・イヤー 2018>

徐 鳳花 氏

“マルチリンガル”能力を活かし
海外企業とのパートナーシップ構築に貢献

テレコムスクエア
コンタクトセンター部門
マルチリンガルサービスグループ チーフ
徐 鳳花 氏

Profile

徐 鳳花 氏(じょ・おうか)

2008年に来日、2014年に日本の大学を卒業後、テレコムスクエアに入社。コンタクトセンター部門に配属され多言語対応オペレータからSVを経て、2019年からはアシスタントマネージャー。入社後はSV業務の傍ら、台湾拠点のセンター立ち上げの運用構築と社員教育を担当。香港、上海などの提携している通信会社へ赴き、関係構築のための基盤を築いた。今後はマネジメント業務と同時に、外国人支援をテーマとした新規事業導入を目指している。

 海外旅行者にとって、ネット環境は“生命線”といっても過言ではない。SNSへの投稿はもちろん、緊急時の連絡手段としても、もはやスマートフォン抜きでの渡航は考えにくい時代だ。

 テレコムスクエアは、Wi-FiルーターやプリペイドSIMカードといったモバイルツールのレンタルサービスなどを展開している。利用者のサポートには、多言語対応と高度な業務知識が求められる。

 中国・吉林省出身の徐 鳳花さんは、同社のコンタクトセンター部門に勤務して約5年(2018年現在)。日本語・中国語・韓国語をほぼネイティブスピーカーとして操り、英語も堪能という“スーパーリーダー”だ。知識や言葉だけでなく、海外のパートナー各社の文化的背景を理解してたうえで対応するスキルを持ち、2017年からはグループマネジメントにも参画。部署間や海外との連携体制の構築に貢献している。

既成概念にとらわれない!
新たな解決プロセスを構築

 同社の業務の性格上、回線提供元(キャリア)との関係構築は欠かせない。顧客対応の多くは、同社がキャリアに問い合わせし、その返答に基づいて行う。従って案件対応完了までに時間がかかることが深刻な課題となっていた。これは顧客満足(CS)のみならず、従業員満足(ES)も損ね、離職の大きな原因でもあった。徐さんは、語学力を活かしてキャリアと定例会を企画するなど、継続的なコミュニケーションを図り、数度の海外出張も行うことでパートナーシップ強化に成功。対応ノウハウを持ち帰り、その知見を活かした顧客対応を実践することで一次対応完了を促進、CSとES向上につながった。

 さらに、このアプローチから派生する形で、商品の品質管理体制構築が進んだ。問題機種の把握などによって、問い合わせ案件数は減少。トラブルに伴う顧客への返金額は前年度比で約1000万円減、インシデント数は70%減に達した。一次対応で完了できないエスカレーション件数においては、実に80%減と劇的な成果を得ている。

 徐さんは、「既成概念を取り払って、問題解決への近道を作る。そのための体制作りに貢献したい」と意気込む。今後は、「人材育成にもっと関わりたいです。1人ひとりに平等にチャンスを与えるマネージャーになりたい」と展望を述べた。