2019年1月号 <サービスのプロに聞く>

市川 由加里 さん

<コーナー解説>
店舗など、コールセンター以外を含めた接客やサービスのプロにその心構えやノウハウを聞きます。

「いつ、どこに、誰と行くのか」
状況を想像しTPOに合った商品を提案

グリップジャパン
シェルボ日本橋髙島屋店
店長
市川 由加里 さん

Profile

接客業に興味があり、父親の趣味であるゴルフに関連する仕事をしたいと考え入社。2011年3月に日本橋髙島屋店に配属。16年に同店店長に就任。社内表彰制度「グリップ・ショップ・アワード」では、今年、「店舗として当期計画100%以上を獲得、仲間と一丸となって会社やチーム全体に大きく貢献、かつ他のメンバーからも信頼され模範となる優秀スタッフ」として表彰された。

 ゴルフは、ドレスコードが存在する稀有なスポーツだ。ゴルフ場によってもドレスコードの厳格さは異なる。このため、高島屋日本橋店でゴルフウェアを販売している市川由加里さんは、「いつ、どこに、誰と行くのか」を聞き出したうえ、TPOに見合ったウェアの提案を心掛けている。

 「ゴルフウェアは、スポーツウェアとしての高機能さだけではなく、マナーやファッション性も重要です。“そのゴルフ場では重ね着はNGです”といったアドバイスや、接待などシチュエーションをうかがって見合った柄や色を提案させていただくこともあります。アウトドアスポーツでもあるため、天候や気温を調べたうえ、保温性の高い商品をご案内することもあります」と説明する。

 商品やゴルフに関する知識に加え、顧客がそのウェアを着てどのような人たちとプレーしているのか、状況を細かく想像する力があるところが、市川さんの接客の魅力だ。

 試着も含めて、接客に1時間近くかかることも少なくない。

 「定期的に通われるお得意様が多いので、会話を積み重ねて関係を構築することが重要です。お得意様は約500人いますが、みなさまのウェアの好みやよく行かれるゴルフ場、プレーのスタイル、ご家族の近況など、接客を通じてうかがったことはすべて頭の中にいれることを心掛けています」と話す。

 接客中の対話を通じて関係が醸成されていくため、“共通の趣味を持つ親子や親せき”のような感覚で接してくれる顧客も少なくない。来店時にお菓子などの差し入れをしてくれる顧客や、「年末の挨拶」など季節の変わり目ごとに来店してくれる顧客もいるという。